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May.2002

INTEGRA TYPE R IMPRESSION
(ホンダインテグラタイプR試乗インプレッション)

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初代INTEGRA TYPE Rは1995年秋、驚きと興奮に満ちた『VTEC B18C 96 SPEC.R』という世界最高レ
ベルのエンジンを搭載し、そしてサーキットにより鍛え上げられチューニングされたシャシー、サスペンション、ボディーを獲得した、レーシングテイスト溢れるマシンとして衝撃のデビューを果たしたのである。
INTEGRA TYPE Rの凄いところは、開発のコンセプトを“圧倒的なドライビングプレジャーの獲得をめざすマシン”と位置付け、その目的を達成させる為のレーシングテクノロジーが惜しみなく投入されていったところにある。まさに『HONDA Racing Spirit』の賜である。その後98specでは、“完全等長エキマニ”,“クランクシャフトの更なる高精度化”によりエンジン出力向上を図り、同時にギヤレシオを煮詰め直し、ブレーキディスクのロータとタイヤも夫々サイズUPし、世界最速のFF車に登りつめていったのである。
この様にINTEGRA TYPE Rは、『HONDA Racing Spirit』を背負って生まれてきた生粋のホンダ車なのである。
2001年夏、新型INTEGRA TYPE Rは、すべてを一新して姿を現した。
エクステリアに関して98specとディメンション比較すると98specが全長×全幅×全高4380mm×1695mm×1330mmに対して新型は、4385mm×1725mm×1385mmで各々+5mm,+30mm,+55mmサイズUPされた。
ホイールベース、トレッド前、後は、98specが2570mm,1480mm,1485mmで新型は、
2570mm,1490mm,1490mmである。ホイールベースは、同一だがトレッドは前+10mm、後+5mm拡大されている。
全高を高くした理由をメーカは、ヘルメットの装着時を考慮したものと説明している。
私なりの解釈では、新型からクーペ一本になったことにより後席居住性の確保も重要な開発アイテムであったと推測する。ディメンション比較すると98specは、シート座面から後席ガラス迄870mm,新型は、890mmと+20mm、かつシート前後幅は、415mm→465mmと+50mm拡大(98spec4doorと同値)されている。さらに足元スペースも+15mmの余裕を生み出している。
こういった技術屋さんの努力が走り屋のお父さんを支えているのである。(後席の居住空間は、家族を説得する時のこれは微力かもしれないが、重要な要素となり得る。)
エクステリアを総括するとすばしっこいマウスといった印象だ。
さてインテリアであるが、TYPE R定番のアイテムとなったレカロシート、momoφ360mm小径革巻きステアリングホイールが奢られる。メタル調の丸型4連メータは、点灯時には赤色に発光し、昼夜で表情を変えるうまい演出だ。スピード&タコメータの指針は、6時位置ゼロでなかなかレーシーである。アルミ製ペダル&フットレスト、アルミ製シフトノブ、そしてサイドブレーキノブにもアルミを採用。
そして、ヒータコントロールやオーディオのスイッチ類をドライバー側に向けたパラボラ造形はスイッチ操作を容易にした。これらすべてのデザインは、スポーツドライビングに集中出来ることをトップ事象においたものとなっているのである。




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ROAD IMPRESSION
96,98specのシフトノブは、ノーマルグレードに対して重心位置をドライバー側に+7mm、-4.5mm低められ操作性を追求したものになっていたが、欲を言えばもう少し手元にとの声を耳にしていた。
新型ではベストポジションとなり、6速ミッションを駆使する上での重要な要件を満たしたことになる。
これは走りに直接関わることではないが、パワーウィンドウの動作速度が速くなりスムーズになった。
気になったのは、シートのリクライニング調整用ダイヤルがドア側にあり?ドアを閉めた状態では操作が出来ないのである。走り出してからの微調整は、ご法度ということだ。スーパースポーツカーを走らせる為の心がまえを教示していると解釈しておこう。
さて、走り出してすぐに感じたのが、中立状態でのステアリングの落ち着き感である。適度な重さで剛性感を感じるものだ。恐らく、高速での直進性が向上しているものと想像する。
乗り心地は、ばね下の動きをボディーがしっかりと受け止めていると感じるもので、96&98specに見られたような車全体への突き上げ感が大幅に改善されている。ボディー剛性が上がったと肌で感じる事が出来る。
ハイスピードでのコーナリングは、今回トライできず、タイトコーナを合法スピードで走行した時を例にとるとコーナー侵入時のステア特性はリニアで、コーナリング姿勢は、まったく不安感とは無縁のものである。
アクセルワークに忠実に鋭く反応するエンジンは、6速1500rpmで緩々と走行することも可能なフレキシブルな面も兼ね備えている。付け加えるとまだエンジンの当たりがついていない段階であろうから、このエンジンの過激度は想像を越えていると言っておく。
フロントにbrembo社4ポットキャリパーを装備したブレーキ性能については、試乗時の合法スピード領域ではその良さを語れるものではないが、一般公道におけるあらゆるシーンでその真価を発揮することは間違いない。
アクセルペダルとブレーキペダルは、ヒール&トゥが実に自然にこなせるベストなポジションにある。カタログにもヒール&トゥのしやすさを徹底追求したとあったが、これを実感した。
僅かな試乗時間ではあったが、確実に深化したINTEGRA TYPE Rを感じる事が出来た。
そこには『HONDA Racing Spirit』を市販車に注ぎ続けようとする技術者の不断の努力を思わずにはいられない。他社に真似の出来ないホンダらしさをこれからも継承していって欲しいと願うばかりである。



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