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NISSAN |
Equipment&Spec(日産ティアナ350XV VS ホンダインスパイア35iL装備&性能比較) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
June.2008 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
NISSAN TEANA IMPRESSION (日産ティアナ350XV試乗インプレッション) |
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今回試乗した車は、2代目新型ティアナ(350XV)である。2代目新型ティアナは、初代ティアナ( さて、2代目ティアナのディメンションを初代と比べると、全高は1475mmと変わらないが、全長で+80mm(4850mm)、全幅で+30mm(1795mm)拡げられた。ホイールベースは、2775mmで初代と同値である。350XVに搭載されるエンジンは、型式VQ35DEで、型式自体は初代ティアナと変わらないが最大出力で21PS、最大トルクで0.2Kg.m引き上げられ、252PS/6000rpm、34.2Kg.m/4400rpmを発生する。 トランスミッションは、ベルト式のCVTで、日産呼称;エクストロニックCVT-M6(6速マニュアルモード付無段変速機)を搭載。 ティアナのアイデンティティをあらわす装備としては、フロントとリアに2つのサンルーフを装備したスタイリッシュガラスルーフ(フロント電動チルトアップ&スライド機能付)、助手席パワーオットマン機構、振動吸収性を高め、心地よい着座感を実現したという3層構造シートなどが挙げられる。 その他350XVには、インテリジェントエアコンシステム(プラズマクラスターイオンフルオートエアコン<除菌機能付>、排出ガス検知式内外気自動切換え機構、高性能フィルター<花粉、におい、アレルゲン対応タイプ>)、BOSEサラウンド・サウンドシステム(5.1ch、11スピーカー)、カーウイングスナビゲーションシステム(HDD方式)などが標準で装備され、快適な室内空間が提供されている。さらにオプションの本革シートを選択すると、前席ベンチレーション機能、ヒーター付となる。内装色は、ブラックとシルキーエクリュ、ボディカラーは、特別塗装色2色を含め6色が用意されている。塗装には、すりキズや引っかきキズを時間とともに修復するという”スクラッチシールド”を全色に採用している。 1.エクステリア 初代ティアナにどこか重なる部分を残しながら、2代目ティアナのエクステリアには、他のセダンを意識することなく、ティアナとしてのアイデンティティにしっかりと磨きがかけられたと感じさせる。それは、フロントバンパー左右に施されたメリハリをきかせたライン、フロントバンパー下端とフロントドアからリアドア及びリアバンパーの下端に設けられたメッキパーツ、フロントフェンダーでカーブを描くキャラクターラインに沿って配置されているヘッドライトの拘った造形、リアにかけて下降するキャラクターライン、そのキャラクターラインに合わせリアビューを引き締めるテールライトの造形、リヤピラーの部分にウインドウを設けた左右に6枚のウインドウを持つ6ライトウインドウ、フロントとリアに2つのサンルーフを装備したスタイリッシュガラスルーフなど細部にわたって、ティアナとしての独自性が感じられるのである。しかしながらそれは、けっしておごり高ぶったものではなく映るところがいいのである。 2.インテリア インテリアについてもエクステリア同様に、ティアナ固有のアイデンティティへの拘りが随所に見られる。木目調パネルの上にソフトなパッドをフローティングさせたかのような大型アッパーパッドを持つ個性的なインストルメントパネル。フロントからリアにかけて滑らかにうねりを魅せる木目調のフロアコンソール。シンプルなシルバーの化粧パネルが施された直線基調のATシフトゲート。ドアトリムとコーディネイトされたアームレスト。造形美への拘りが感じられるドアのアシストグリップ。各部位に巧みに用いられているシルバー色の化粧パネルは、けっして光り過ぎることなく、なかなか品性な光沢を放っている。その他、オーディオ、エアコン操作スイッチ類の操作感は質感が高く、好感が持てる仕上がりぶりだ。今回の2代目ティアナのインテリアからは、”リラックスして過ごせる心地よい場所という考え方”というコンセプトと真摯に向き合い、努力した結果が十分に伝わってくるのである。 3.シート 着座感は、なんとも新鮮で独特なフィールだ。ふわっと真綿の上に着座したかのような感じで、全体が包み込まれるように受け止めてくれるフィールが実に心地よいのである。ただ単にソフトであるフィールとは全く異なるもので、心地よくリラックスできる着座感とはなにか?という感性領域にまで踏み込んで作りこまれたことがしっかりと伝わってくる拘りのシートという感を強くする。長距離走行時の疲労感については、あくまで20分程度の試乗時間の中では結論を出せるものではないが、ただ単にソフトでどこまでも曖昧に沈み込んでいくものとは異なり、下から支えてくれている感覚を伴っており、意外に疲労感が少ないのではないかと思う。リアシートにも着座したが、真綿でくるまれるような着座感にはまさに”おもてなしの気配りと心づかい”が感じられるもので、おもわず自慢したくなる!?かもしれない。 4.変速機(CVT-M6;6速マニュアルモード付無段変速機) CVTであるから滑らかであるという表現は、当たり前かもしれないが、このCVTは、単に滑らかというだけではない。滑らかさを伴いながら、しっかりと駆動トルクがタイムラグ無く引き出されるダイレクト感のあるフィールなのである。アクセルワークと一体となった実にいい仕事をしてくれるのである。CVTの悪癖と街の試乗屋が勝手に言っているアクセルを急激に戻したときのベルト解放音は、よほど耳を凝らして気にすれば別だが、殆ど聞こえないレベルにまで抑えられている。積極的にマニュアルM-6を使ってのドライビングもタイムラグ無くトルクがしっかりとついてくるので、シフトのし甲斐があり、楽しめる。 5.アクセルワーク CVTの出来がすこぶるいいことも手伝って、アクセル開度に忠実な滑らかな加速感が手に入り、生き生きと車を走らせることが出来る。環境が叫ばれる今の時代に逆行する行為であるアクセルを踏み込み操ることが実に楽しいフィールなのである。 6.エンジン音 アイドリング音は、よく抑えられている。走行時に室内に入ってくるエンジン音は、高回転時であっても音圧レベルが低く抑えられていると感じられ、かつ低級な音が耳に届かないので走行時の室内空間は、居心地がいい。 7.ブレーキフィール 街の試乗屋は何を思ったか!?試乗コースを不用意に外れそうになり、慌ててブレーキング!やむ終えない事情とはいえ、ABSの作動確認テストを実施してしまったのである。ABS作動時のブレーキペダルへのキックバックは軽微で、制動時に姿勢が乱れることもなかった。ABSの適切な制動能力に助けられ、コース逸脱を免れたことを恐れながら報告しておきます。 通常のブレーキングでは、僅かな踏みシロに対して制動力が急に立ち上がるようなカックン的な感じはなく、踏力に対して制動力の立ち上がりが自然でコントロールしやすい良好なフィールだ。 8.ステアフィール しっとりと路面を捉えているフィールだ。左右に小刻みにステアしてみると、もちろんビビッとに反応するタイプではないが、”ちゃんと路面と繋がっていますよ”という感じがステアリングを通して手のひらに伝わってくる。極端に角速度を速めた車線変更は、確認しなかったが、通常の車線変更においては、姿勢変化が少なく、きちっとタイヤが路面を捉えていると感じられ、安心感が高い。 9.乗り味 ソフトタッチといえば、そうなのだが、ただ単にソフトなフィールではなく例えば上質な麺類が持つコシが感じられるのである。(ゆで過ぎの麺ではありません!!)ストローク感があり、ジワッと滑らかに路面の凹凸を吸収していくのである。低速時においての突き上げ感もうまく処理し、乗り味は、低速度及び高速度領域(高速道路は未確認)のいずれであってもここち良さが感じられるのである。他では味わえない、なかなか味わい深い新型ティアナのおもてなしの乗り味といってもいいかもしれない。この乗り味は、ほんの少し後を引く、珍しく感性に響くものであった。 10.コーナリングフィール 試乗コースのいつもの中速コーナーでのフィールをお伝えするが、ロールスピードは、唐突ではなくジワッとしたもので、ロール量がいたずらに増加することなくロール角が定まったかたちでタイヤが路面をしっかりと捉えていることがわかるのである。そのため安心感が高く、気持ちのいいコーナーリングフィールが味わえる。少々無茶をして突っ込んでいっても懐が深く、安易に破綻する素振りはみせない。
以下、ホンダインスパイア35iLと外観寸法、動力性能面、価格面及び燃費について比較した。(下表参照)
・10・15モード燃費については数値上では僅かにティアナが優位であるが、ティアナの使用ガソリンがプレミアムガソリンに対してインスパイアはレギュラーガソリンを使用する。 ・動力性能面ではインスパイアが僅かに優勢、価格面ではリッター当たり価格、馬力当たり価格において、インスパイアがやや優位である。(参考迄) (価格面の比較にはティアナ350XV:\3,839,715(消費税抜)、インスパイア35TL:\3,804,286(消費税抜)を用いたが、詳細については、"日産ティアナ350XV VS ホンダインスパイア35iL装備&価格比較”を参照方) 街の試乗屋のコメント(補足) 今回の新型ティアナは、あらゆる点で極めて生真面目に作られた車であると思う。 それは、コンセプトである”リラックスして過ごせる心地よい場所という考え方”をベースに妥協することなく細部にわたり緻密に作り上げられていると感じさせるからである。どうあるべきか?頭を悩ませたであろうと想像させる拘りのインテリアデザイン、心地よさが追求された着座感に納得させられるシート、6ライトウインドウ、スタイリッシュガラスルーフ、そして、室内の静粛性の追求、懐の深い味わいをみせる感性領域にまで踏み込んだ気持ちのいい乗り心地、安心感の高い素直なステアリングフィールなど、構成要素のすべてというと褒めすぎかもしれないが、それほど新型ティアナの完成度は、高いと言っておこう。 Equipment&Spec(日産ティアナ350XV VS ホンダインスパイア35iL装備&性能比較)
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