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HONDA
Equipment&Spec(ホンダS660 α(6MT) VS ダイハツコペン セロ(5MT)装備&性能比較)
Apr.2016
HONDA S660 IMPRESSION
(ホンダS660試乗インプレッション)


今回試乗した車は、ホンダS660である。カタログを開くとそこには「走る喜びへの、終わりなき挑戦。」の文言とリアのスリットから覗く"HONDA"ロゴ。そして次ページには”Honda Sports.”と謳う。ホンダが熱き思いを込めて開発したミッドシップ・オープンスポーツS660・・・その走り味は如何に!?
搭載されるエンジンは、型式S07A(水冷3気筒DOHCターボ横置き)[アクセルレスポンス向上のためターボチャージャーを新設計<コンプレッサー小型化>]、最高出力:64PS/6,000rpm、最大トルク:10.6Kgf.m/2,600rpmを発生する。サウンド(排気音、ターボ音、ブローオフバルブの作動音)にもこだわり、レイアウトを煮詰めたという。ミッションは、6MTとCVTを設定。6MT車は、1速〜5速をクロスレシオ化、最高許容回転数を7,700rpmに設定(CVT車;7,000rpm)、CVT車にはMT感覚のシフトチェンジをステアリングに配置したパドル操作で味わえる7スピードモードとレスポンスを高めた走り味とするSPORTモードを設定。ステアリング径は、軽快な走りのために新設計したHonda市販車最小径となるφ350mmを採用。装着されるタイヤは、前後異径 専用タイヤYOKOHAMA ADVAN NEOVA AD08R(フロント:165/55R15 75V リア:195/45R16 80W)である。

1.エクステリア
第43回東京モーターショー2013で注目を浴びた”S660Concept”!その魅力的なスタイリングを徹底して生かし、市販車に反映させたことは開発陣のS660への強い思い入れを感じさせる。このフォルムは小粒ながら唯一無二の存在感を見せつけ、文句なくかっこいい。

2.インテリア
限りなく地面に近くタイトな室内空間に身を沈めると、とにかくすぐにでも走り出したい衝動に駆られる。着座感に拘ったシートをはじめ、Honda歴代スポーツカーの中でも最短クラスのショートストロール化(前後方向)を実現した軽初6速マニュアルトランスミッション、握った感触を追求したホンダ最小径φ350mmのステアリング、ヒール&トゥを考慮したステンレス製のペダル類などそのすべてに妥協なく走りを追求した熱きHonda魂が感じられる。
計器類は、メーター中央にデジタル表示のスピードメーター、周囲にタコメーターをレイアウトしたシンプルなものだが必要最小限の情報が見やすくドライビングに集中できる。CVT車にはステアリング左右にパドルシフトが配され、SPORTモード選択時には瞬間燃費表示がターボブースト表示へと変わり、アンビエントメーターは白色から赤色へと変化!(6MT車の場合は走行モードの切り替えはないが、SELECTスイッチONで瞬間燃費表示がターボブースト表示へと変わりメーターの照明色等が変化する。)
室内トータルの造りは、実直に丁寧に作り込まれておりプラッキーな安っぽさが感じられない。

3.シート
着座位置は限りなく地面に近いところにあり、やや大げさに言えば一度座ると抜け出すのが困難なほどだ。着座感はすべてがカチッとした印象で、停止した状態でいても何やら車好きを擽る心地よさを持っている。

4.変速機(6速MT、CVT)
6速MT:言葉通りのショートストロークと剛性感を伴ったビシッと決まる節度感、惚れ惚れする何とも言えないシフトフィールだ。クラッチの踏力は、軽々しくなくしっとりとした抵抗感がある。ミートポイントは分かりやすく扱いやすい。

CVT(パドルシフト付7スピードモード):CVTは端から面白くないだろうと決めてかかっていたが、パドルシフトによるレスポンスは思いのほか良かったし加速に対するダイレクト感もそこそこ持ち合わせていた。

5.アクセルワーク
ターボラグを極力抑えたという通り、アクセルを深々と踏み込んだ時のレスポンスはなかなか小気味よく楽しい。ハイギヤを選択した時のトルク感もそこそこあり、ゆるりとしたアクセルワークで転がすことももちろん可能なのだが・・・そうした走りは、どうもS660には似合わない!?

6.エンジン音
オープン状態でエンジンを高回転まで回すと、容赦なく刺激的なエンジン音が体を包み込む!このとき同乗者との会話は、あきらめた方がいい(笑)
クローズドで走行しても、刺激的なエンジン音がはっきりと室内に侵入してくる!リアウィンドウをオープンにするとかん高いエンジン音が耳に届く。

7.ブレーキフィール
踏み代に対して綺麗に制動力が働いてくれるブレーキフィールの良さにはビックリ!コントロール性も良く文句なし。

8.ステアフィール
ステアリングの操舵感がしっとりとしていて路面との対話感もしっかりと感じられる。操舵すること自体が楽しいと感じさせてくれるのだ。このフィールは軽カテゴリーの車達から大きく逸脱した優れものの感がある。

9.乗り味
足がしっかりとストロークし、いやな突き上げ感を伝えてこない上々の乗り味だ。またボディ剛性の強靭さがはっきりと感じられるスポーツ度の濃さもS660の魅力である。

10.コーナリングフィール
4輪がしっかりと路面を捕らえ、容易には離さないといった車との一体感が味わえる。





以下、ダイハツコペンセロと外観寸法、動力性能面、価格面及び燃費について比較した。(下表参照)
車種 外観寸法 動力性能面 価格面 JC08
モード
燃費
(km/L)
全長 全幅 全高 A
重量/馬力
(Kg/PS)
B
重量/トルク
(Kg/Kg.m)
C
A×B
(Kg2/PS・Kg.m)
価格/リッター
(¥/L)
*価格/燃費値
¥/(Km/L)
HONDA S660 α(6MT) 3395 1475 1180 13.0 78.3 1018 3,154,284 97,902 21.2
DAIHATSU COPEN Cero(5MT) 3395 1475 1280 13.3 90.4 1202 3,032,553 89,884 22.2
NOTE)

1.表記の燃費値&外観寸法値はS660;2015/03現在のメーカーカタログ記載値、COPEN Cero;2015/06現在のメーカーカタログ記載値に基づく
2.燃費値&外観寸法値を除く表記の数値はS660;2015/03現在のメーカーカタログ記載値、COPEN Cero;2015/06現在のメーカーカタログ記載値を用いた計算値

・動力性能面では馬力当たり重量及びトルク当たり重量共にS660が勝っている。
・JC08モード燃費については、僅かにCOPEN Ceroが優位である。
価格面は、JC08モード燃費値当たり及びリッター当たり価格共にCOPEN Ceroが優位である。
(参考迄)
(価格面の比較にはS660:\2,075,519(消費税抜)COPEN Cero:\1,995,420(消費税抜)を用いたが、詳細については、”ホンダS660 α(6MT) VS ダイハツコペン セロ(5MT)装備&価格比較”を参照方


街の試乗屋のコメント(補足)
S660は小粒だが、グッドルッキングなスタイリングと運転する楽しさを併せ持った他にはないホンダテイスト溢れる純粋なスポーツカーだ。

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