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TOYOTA |
Equipment&Spec(トヨタブレイドG(2WD) VS フォルクスワーゲンゴルフGTX装備&性能比較) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
Feb.2007 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
BLADE IMPRESSION (トヨタブレイド試乗インプレッション) |
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今回試乗した車は、先に欧州を見据えて投入されたオーリスをベースとしてエンジン(2.4リッタ
ブレイドのグレードは、標準(2WD&4WD)とG(2WD&4WD)のみでシンプルな構成だ。標準とGの主な相違点は、プロジェクター式ヘッドランプ(ハロゲン<標準>ディスチャージ<G>)、インナーミラー(マニュアル防眩<標準>、自動防眩<G>)、シート表皮(ファブリック<標準>、本革&アルカンターラ<G>)、パワーシート(手動<標準>、8ウェイ<G>)、天井大型イルミネーション(なし<標準>、有り<G>)、助手席シートアンダートレイ(なし<標準>、有り<G>)、空調(フルオートエアコン<標準>、左右独立温度コントロールフルオートエアコン+プラズマクラスター<G>)オーディオ(CD+AM/FMラジオ+6スピーカー<標準>、インダッシュ6連奏CDチェンジャー+AM/FMラジオ+6スピーカー<G>)などである。 ちなみに2WD車で比較すると車両本体価格(消費税抜)は、標準グレード\2,140,000に対してGグレードは\2,440,000で、価格差は\300,000である。 搭載されるエンジンは、エスティマと同型の2AZ-FEで最高出力は、エスティマの170PSに対して3PS低められ167PS/6000rpm、最大トルクは、同値で22.8Kg.m/4000rpmを発生する。 安全装備面では、VSC(ビークル・スタビリティ・コントロール)&TRC(トラクション・コントロール)、ヒルスタートアシストコントロール(坂道発進時補助)、運転席&助手席SRSエアバッグ&サイドエアバッグ、運転席SRSニーエアバッグ、前後席SRSカーテンシールドエアバッグなどを標準装備とし、欧州のライバル車を強く意識していることが窺える。 今回の試乗車は、Gグレード(標準16インチ<205/55R16>装着車)とGグレードにオプションの18インチ(225/40ZR18)を装着した車である。 1.エクステリア オーリスに対して、フロントグリル、ヘッドランプ、ボンネット、フロントフェンダー、リヤハッチゲート、テールランプなどのフォルムがブレイド専用にデザインされており、差別化が図られている。確かにオーリスと比べると上質感が一段増した印象を受けるのだが、個人的にはこの造形には新鮮味が感じられない。いかにもトヨタの高級車イメージに沿ったフォルムとの印象が強く、今一つ魅力的には映らないのである。要するに保守的であり、殻を打ち破るほどの冒険心が感じられないのである。 ブレイドは、刃(やいば)を意味し、『大人しくない大人に』と謳うが、このエクステリアからは、そういったほとばしるようなパッションは、感じられないのである。 2.インテリア 基本レイアウトは、オーリスと共通だからブレイド単体としての存在感は薄く、小手先の質感向上に映る。小手先といったが、ステアリング、メーター、インストルメントパネル上部にスエード調表皮、シート&コクピットまわりに施したステッチ、天井イルミネーションなど拘りの演出は、多岐にわたることを技術屋さんに敬意を表して報告しておく。 あくまで街の試乗屋の勝手な言い分だが、オーリスが国内にも投入されていることからブレイドがオーリスの派生車であることは周知のことであり、このことによってブレイドという車名の独自性を自ら薄めてしまっているように感じるのである。オーリスのインテリアをモディファイした車であることが、分かってしまうとメーカーの本気度がユーザー側に見透かされてしまうと思うのだが如何だろうか?このブレイドという車名をクラウンマジェスタの如く、オーリス・ブレイドと命名することが出来ていたならこの矛盾は少なからず解消されたことと思う。 3.シート 着座感は、欧州車の如く硬質な感じ(個人的にはこういったフィールが好みである。)ではなく比較的ソフトタッチで極端ではないが、やや沈み込むフィールであった。こうしたややソフトで沈みこむフィールが曲者で長距離走行は推し測れない。 4.変速機(CVT) 急激に加速させることなく、ゆっくりとしたアクセルワークにおいては、CVTであることを全く意識することがなくCVT音も耳に届かず実に快適である。高回転域ではCVTであることに気づかされるが、これとて意識していての話であり騒音レベルには気を使っていることが窺える仕上がりぶりだ。高回転まで使ったとしても比較的ダイレクトにレスポンスしてくれる。但し、高回転まで回した後にブレーキングするとCVTベルトの解放音?かと思われる音が少なからず耳に届き、こうした音がCVT特有のものとすれば、将来の技術課題として取り組んで欲しい。(他メーカーにおいても同様の課題を抱えているように思うが・・・。) マニュアルモードでのレスポンスは歯切れよく不満はないのだが、機械的というよりはスイッチング的要素が強く、刺激性は薄い。 5.アクセルワーク ゆっくりとしたアクセルワークではCVT的な違和感(アクセルワークと加速感のズレをいう)は全く感じられず、上質でゆったりとした直結感のある加速感が味わえる。アクセルを深めに踏み込むとCVT的フィールが少し顔を出しはするが、比較的ダイレクト感のある加速フィールが味わえる。しかしながら、その時の加速フィールには刺激性が少なく、実に平穏無事であり、車好きには物足らない。アクセルを深めに踏み込んでガンガンいくことが何とも馬鹿馬鹿しく似つかわしくない車なのである。 6.エンジン音 アイドリング音は、ほとんど意識する必要のないレベルにまで抑えられていた。 エンジンをブリッピングしたが、その音質はなんとも刺激性のない無機質なものであった。排気音もドライバーを刺激しようなどとは微塵も考えていないようである。 走行時のエンジン音は、遮音が行き届いている感じで、けっして出しゃばってはこない。高回転時においてもCVT音のほうが気になるほどであった。 7.ステアフィール 操舵力は、オプションの18インチタイヤ(225/40R18)装着車であっても非常に軽い。 但し、アシスト力は一定の重さ感で品質の良さは感じられた。 しかしながら、路面との間に於ける手ごたえ感となるとなんとも面白みがない。 また機敏なフットワークには結びつかない穏やかなステアリング特性でありダイレクトなフィールは、期待出来ない。 8.ブレーキフィール もちろん街中での評価に留まるが、非常に扱いやすくコントロールし易いフィールは、気に入った。昨今のハブの面ブレ精度が上がってきたことと無縁ではないかも知れないが、なかなかの好フィールであった。 9.コーナリングフィール 18インチタイヤで、極限られたショートワインディング路を走行したときのフィールをお伝えするが、攻めても攻める気が薄れてしまうなんとも捉えどころのない希薄なフィールである。決して、攻められないわけではないのだが、攻めても面白くないのである。どうも路面からの情報がステアリングなりサスペンション及びボディを介してドライバーへと充分に伝達されない気がするのである?!このことは、ステアフィールにダイレクト感が薄いこととも関連がありそうだ。 次に標準装着の16インチタイヤで中速コーナーを7割程度アクセルを開けて走行したが、そこそこの踏ん張りをみせ、リアも安定しておりブレイドの基本性能のレベルは意外に高いのでは?と感じさせた。だがしかし、上述した”決して、攻められないわけではないのだが、攻めても面白くないのである。”といったフィールは拭い去れないのである。 10.乗り味 着座した状態で例によって左右に揺さぶってみたのだが、殆どボディが揺すられることがなく乗り味に期待感が高まった。しかし期待に反して実際の乗り味は、ただ単にドライバーに対してできるだけ何事も伝えないように努力したと思われるトヨタ流の味付けで、車好きから見てしまうとどうもインパクトに欠け面白みがないと言わざるを得ないのである。 具体的に言うと乗り心地は、18インチだろうが16インチであろうが大差はなく、なんともさわやかで嫌味がなくすっきりとしたもので、かつ上品なフィールなのである。 要するにまさに、無機質な乗り味なのである。 街の試乗屋がまたまた生意気な発言を始めたと捉えられても仕方がないとお断りをしておくが、乗り味が面白いと感じさせてくれる車は、ドライバーに心地いい節度感(車をドライビングしているという心地いい刺激!なるもの)を与えてくれるものなのである。
以下、フォルクスワーゲンゴルフGTXと外観寸法、動力性能面、価格面及び燃費について比較した。(下表参照)
・動力性能面[上表C値(動力性能の一つの指標)]では、数値上ゴルフGTXがリード。オプション装着により装備面での差異を出来る限り縮めた場合(イコールではない)の価格を用いた比較(ゴルフGTXにはオプション価格含まず)では、リッター当たり価格、馬力当たり価格共にトヨタブレイドG(2WD)が優位である。(参考迄)尚、装備比較詳細については、”トヨタブレイドG(2WD) VS フォルクスワーゲンゴルフGTX装備&価格比較”を参照方。 街の試乗屋のコメント(補足) ブレイドは、適度に上質感があり、乗り心地もよく、静粛性も高く、ちょっとしたワインディングロードを攻めることも出来ないわけではない、ステアリングは軽く、誰にでも扱いやすい車といった印象だ。要するに大きな欠点もないが、突出した個性もないまさに優等生の車であると思う。 飛ばしても汗をかかない車、快適で心穏やかにドライビングが出来るあっさりとした刺激の少ない車、驚くほど速くはないが、遅いとはいえない『大人しい大人の車』であるとは、街の試乗屋の勝手な想いである。 Equipment&Spec(トヨタブレイドG(2WD) VS フォルクスワーゲンゴルフGTX装備&性能比較)
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