Next |
カスタム検索
|
MAZDA |
Equipment&Spec(マツダアテンザスポーツ 25Z(5AT) VS 日産V36スカイライン250GT TypeS装備&性能比較) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
Mar.2008 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
MAZDA ATENZA SPORT 25Z IMPRESSION (マツダアテンザスポーツ25Z試乗インプレッション) |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
今回試乗した車は、『進化が止まらない。NEWアテンザ誕生』と銘打った新型マツダアテンザ〔試乗グレード;スポーツ25Z(5AT)〕である。 以下に旧型アテンザスポーツ23Zとディメンション、エンジン出力、燃費などを比較した。
・全長は、65mm長く、全幅は、15mm拡大し、全高は、-5mm低められた。 ・ホイールベースは、+50mm長くなり、トレッドは前後とも+10mm広くなった。 ・タイヤサイズ(幅)は、10mmアップした。 ・最小回転半径は、同値で5.6m。 ・排気量は228ccのアップだが、数値的には最高出力-4.5%、最大トルク+5.0%と控えめ。 ・10・15モード燃費は、排気量アップ及び車両重量+70Kg増加するも+6.9%向上。 ・オートマチックトランスミッションは、4AT(FF)から5AT(FF)へと正常進化した。 今回の新型アテンザは、高速走行時のスタビリティ向上のために空力性能を飛躍的に高めたという。Sport、Sedanの2.5L(FF)車におけるCd値(空気抵抗係数)は、2.0L〜2.5L乗用車クラスではトッ 安全装備は、DSC(ダイナミック・スタビリティ・コントロールシステム:横滑り防止機構)&トラクションコントロールシステム)<2.5L全車標準装備>、マツダプリクラッシュセーフティシステム(オプション)、マツダレーダークルーズコントロールシステム(オプション)、2.0〜2.5Lの4ドアセダン/5ドアハッチバック/ステーションワゴンセグメント初採用のリアビークルモニタリング(RVM)システム<60Km/h以上での走行時に作動⇒追い越し車両の速度を検知して危険をLEDの点滅と警告音で知らせ、車線変更の中断を促すシステム>(オプション)など旧型アテンザに対して、安全装備面での充実度は格段に上がった。 用意されるモデルは、セダン、スポーツ、スポーツワゴンで、どのモデルからでも2.0Lと2.5L、2WDと4WD(2.5L車に設定)が選択出来、ミッションはFF;5AT、4WD;6AT、セダンを除くスポーツとスポーツワゴンの2.5L車には6MTの設定もある。ラインナップは多彩で選択の幅は広い。 1.エクステリア 旧型アテンザスポーツと比較すると一見してボリューム感が増したと感じられる。フロント斜め方向、サイド、リア斜め方向、リアからの眺めは悪くない。フロント正面から見た印象は、空力性能向上を優先したと直感的に分かるもので、フロントバンパーからボンネットフードにかけて滑らかなフォルムが形成され、空力性能向上を掲げそれを達成するための機能重視のフォルムといえるのだが、ともするとデザイン的に押し出し感に乏しいと感じさせるところもある。但し、スポーツ25Zと25Sの場合は、フロントグリル形状とフロントバンパー左右開口部に収められたエッジを効かせたフォグライト形状により精悍さがプラスされ、上述したネガティブな印象はさほど感じられない。 2.インテリア 旧型アテンザに対して、目を見張るほどの進化を期待したのだが、どうも物足りない。21世紀を走る車としての先進性が感じられないのである。ダッシュボード全体の造形は、非常にオーソドックスで、もう一歩踏み込んだ3次元的な巧みな造形を織り込んで欲しかった。各操作パーツ類、エアコンアウトレット、ナビ&オーディオ周りの装飾パネル、AT化粧パネルなどの造形と配色、メーター照明色など、夫々が個々に主張していて、デザイン的に融合された心地よさが感じられないのである。グレードによってインパネデコレーションパネル(運転席&助手席下側からコンソール左右&コンソールボックスに施されるパネル)とシートの組み合わせが夫々設定〔(20E&25EX;クリスタル+<シート:カームホワイト本革>、25Z&25S;ライン+<シート:スポーティブラック/本革&フラットウーブン>、20C,25C,20F,25F;ダークグレイ+<シート:モダンブラック/フラットウーブン>、25EXオプション;ゼブラ+<シート:ブラック本革>〕されており、差別化への努力は評価したい。 ステアリングリモートコントロールスイッチとインフォメーションセンターディスプレイによって、オーディオ、空調、トリップコンピューターの各システムを統合的にコントロールできる機能⇒これをマツダではCF-Net(Cross Functional-Network)と呼ぶが、インフォメーションセンターディスプレイがインパネの最上部にあるため、ドライビング中の操作の際に視線移動が少なく安全性に配慮した機能といえる。余計なことを言わせていただくが、ナビゲーション画面については、インフォメーションセンターディスプレイの下側に配置されていて、しかもエアコンアウトレットを挟み更にその下側に位置するため、ドライバーの視線移動が大きくなってしまうという矛盾を生んでいることが気になる。 3.シート 着座感は心地よいしっかりとしたフィールが伝わってくるものだ。個人的には柔ではないこうした着座感は好みだ。下からしっかりと受け止めてくれているフィールである。腰部の当たり具合も良好だ。後部座席も前席と同様にしっかり感を伴うすわり心地である。長距離走行でも疲労感は少ないと推測。 4.変速機(5AT) マニュアルモードは、Dポジションからシフトレバーを右に倒し、シフトレバーを下側に引くとシフトアップ、上側にプッシュでシフトダウンである。25Zと25Sに標準装備のステアリングシフトスイッチは、Dレンジのままでは作動しないもので、使い勝手で他車に劣る。また、マツダの場合のパドルだが、ステアリングの表側にシフトダウンスイッチ、裏側にシフトアップスイッチパドルが設けてあり、右側でも左側でも同様の操作が可能となっている。個人的には、右アップ、左ダウンというように左右で役割分担したものの方がシンプルで好みである。 さてマニュアルモードのシフトフィールだが、1速から2速への繋がり方が不用意なすべり感を伴うものではなく、良いフィールだ。シフトアップ、シフトダウンの操作レスポンスも小気味いい。シフトダウン時にブリッピングしてくれれば、昂揚感がプラスされるのだが・・・。 Dレンジでの変速フィールは、極普通にアクセルを開けていくドライビングにおいて、なんら気にかけることのないフィールが提供される。旧型アテンザの4ATから5ATへとシフトしただけではなく、その制御系も大きく進化していると感じられた。 気になった余計なことを言っておくが、ATシフトレバーをDポジションから右側のマニュアルシフトモード側に倒したり、またDポジション側へと戻す操作をしたときに化粧板がシフトレバーにつられて左右に動いてしまうのである。こうしたことは、上質感を損ないよろしくない。 5.アクセルワーク 反応はナチュラルフィールだ。唐突な反応は皆無である。深々と踏み込むと車は滑らかな加速度のタンジェントを描き、前へと進められる。適度なこうした滑らかな加速感は、なかなか上質なスポーティフィールを感じさせる。もう少しパワー感が欲しいというところもあるが、アクセルワークにリンクした素直な加速感が得られる点を評価したい。 6.エンジン音 アイドリング時は、僅かにエンジンの鼓動が伝わってくるのみだ。街中における約50Km/h程度での一定速度域でのエンジン音は、よくおさえられていて平穏無事な室内空間が提供される。アクセルを深々と踏み込んだ場合には、控えめながらはっきりとエンジンのビートが耳に届き、スポーティなフィールを味わうことが出来る。例え1速で吹けきるまでエンジン回転を高めたとしても、いやみな低級音を発することはない。 7.ブレーキフィール 街中における停止時には全く気を使う必要が無く、コントロール性は良い。ノーズダイブも感じられず、制動姿勢も良好である。 8.ステアフィール 直進時の中立付近における落ち着き感は、極自然で、不用意な重さ感がなく良好なフィールだ。 約70Km/h程度で走行中に適度に角速度を速めてステアしたときの車線変更時のフィールは、車両の乱れもなく、さわやかなスポーティ感を示す。更に故意に角速度を速めてみたが、足は路面をしっかりと捕らえ、不安感を抱くことはなかった。車線変更を楽しむという味までを内包しているフィールとはいえないが、車両の挙動は唐突ではなく安心感がある。 気になることが2点ある。一点は、左右にゆっくりとステアしたときの車両のツキが悪いことである。あえて不感帯を設けたのかは不明だが、個人的にはスポーティ感を損なうということと角速度を速めたときの挙動との連続性に欠けることが気になるのである。もう一点は、据切り時のフィールが一定の重さ感ではなく、人工的に持っていかれる感じは上質感を損ない残念である。 9.乗り味 極低速における凹凸乗り越し時には、ほんの僅かに突き上げを感じさせはするが、気にするほどではない。よほど注意深く気にしていればの話である。一般の舗装された幹線道路を約50Km/h〜60Km/hで走行させたときのフィールは、実になめらかである。また少々うねりのあるところを乗り越した場合においても良好な収まりをみせ、足がじわりと路面を捉えていることが伝わってくるものだ。ある程度速度がでていれば、路面の凹凸を巧みに受け流し、角を丸めたかたちでドライバーへと伝達される。ここで重要なことは、浮き足立ったフィールではないということである。これが洗練された乗り味を感じさせるのだと思う。 10.コーナリングフィール とある中速コーナーを約80Km/h以上で走行させ、コーナリング中に軽くアクセルを踏み足していったが、安易に外側に膨らむような素振りはみせずトレース性は意外に高いと感じさせた。
以下、日産V36スカイライン250GT TypeSと外観寸法、動力性能面、価格面及び燃費について比較した。(下表参照)
・10・15モード燃費についてはアテンザスポーツ25Zが優っている。V36スカイライン250GTの使用ガソリンがプレミアムガソリンに対してアテンザスポーツ25Zはレギュラーガソリンを使用する点でも優位だ。 ・動力性能面ではV36スカイライン250GTが優勢、価格面ではリッター当たり価格で、アテンザスポーツ25Zが優位である。(参考迄) (価格面の比較にはアテンザスポーツ25Z:\3,197,878(消費税抜)、V36スカイライン250GT TypeS:\3,699,186(消費税抜)を用いたが、詳細については、"マツダアテンザスポーツ25Z(5AT) VS 日産V36スカイライン250GT TypeS装備&価格比較”を参照方) 街の試乗屋のコメント(補足) 今回の新型アテンザスポーツ25Zは、確かに旧型に比べて空力性能向上、ボディのボリューム感アップ、シートの着座感向上、アクセルワークに対する素直な加速感、エンジンの鼓動を聞かせながらも、静粛性を高めた室内、洗練された乗り味、5AT化など進化したことは、間違いない。しかしながら、街の試乗屋の生意気な感性とつき合わせてみるといま一歩踏み込みが不足していると思えるのである。インテリアのデザイン力、ステアリングシフトスイッチの機能性(Dポジションでは不作動&シフトダウン時のブリッピングなし)、ステアリングフィール(据切り時のフィールが一定の重さ感ではなく上質さに欠ける。ゆっくりとステアしたときの車両のツキがしっくりこない。)乗り味(洗練された乗り味を悪いといっているわけでは全くないのだが、あまりにも控えめでありもっと主張すべきところがあってもいい⇒25Zというグレードに対しては、タイヤサイズ以外にサスなどにも差別化を織り込み、乗り味を主張して欲しい<旧型23Zには専用チューンドサスペンションが奢られていたのだから>)などなど、今回の新型アテンザスポーツ25Zには、どこか物足りなさを感じてしまうのである。 Equipment&Spec(マツダアテンザスポーツ 25Z(5AT) VS 日産V36スカイライン250GT TypeS装備&性能比較)
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
このページの先頭に戻る | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
Copyright(C)2008私は、街の試乗屋さんAll rights reserved |