私は、街の試乗屋さん

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May.2002

AudiA4 3.0q sport Impression
(アウディA4 3.0クワトロスポーツ試乗インプレッション)


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アウディA4は、大人の為のスポーツプレミアムを掲げてフルモデルチェンジされた。
昨今プレミアムを豪語する車が国内外を問わず続々と登場してきているが、このプレミアムの意味を英和辞典で調べてみると“Premium:高品質の,高級な,高価な”とある。
この意味からすると安易に用いると厳しい評価の対象になりかねないのである。
それだけにこの新型A4は、Audiの自信作であるとも言えるのだ。
旧A4の全長×全幅×全高:4495mm×1735mm×1435mmに対して新型は、4555mm×1765mm×1430mmで、全長,全幅で各々+60mm,+30mm拡大され、全高では-5mm低められた。又、ホイールベースが旧型ではFF2625mm,クワトロ2605mmと異なっていたが、新型A4ではいずれも2645mmに統一された。
私が試乗したのは、A4の中でも最上級グレードであるアウディA4 3.0クワトロスポーツである。
アウディA4 3.0クワトロスポーツとアウディA4 3.0クワトロの相違点は、スポーツシート,3本スポークステアリングホイール(クワトロ:4本スポーク),アルミニウムパネル(クワトロ:ウッドパネル),235/45R17スチールラジアルタイヤ(クワトロ:215/55R16スチールラジアルタイヤ),5本スポークスターデザイン7.5J×17アルミホイール(クワトロ:5本スポーク7J×16アルミホイール),スポーツサスペンションで、車両本体価格は、クワトロスポーツ:\5,330,000、クワトロ:\5,150,000,である。
新型A4の外観は,切り出した彫刻のようであり個性的な美しさを感じる。
又、各合わせ目のクリアランスから妥協を許さない精度の良さを見ることが出来る。
長く付き合ってもオーナーが誇りを失うことはない、そんなデザインだ。
さらにクワトロスポーツは、前述したスポーツサスペンションによって車高が20mm低められている。(1430mm→1410mm)
車に乗り込み各パーツを見渡すと夫々が実に緻密に配置されていることに気づく。
シルバーに縁取りされた丸型4連メータも又、精巧かつスポーティーな印象だ。
そして、クワトロスポーツ独自のアルミニウムパネルがウッドパネルとは趣を異にし、スポーツ度を高めている。
ここで新型A4に新たに投入された2.0L,3.0Lエンジンについて少し触れておくが、2.0L&3.0L共にボア×ストロークは同一ディメンションとなっており、部品の共用化に対する設計思想が徹底していることを窺い知ることが出来る。
又、この2.0Lエンジンは、フォルクスワーゲンのGolf,Beetle,BoraのSOHCをボア&ストロークを同一ディメンションとしてDOHC化している点も興味深い。




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ROAD IMPRESSION
クワトロスポーツに奢られるスポーツシートにはロゴはないが、レカロなのである。
着座したときに不用意に沈まずにそっと跳ね返してくれる反力が心地良い。
これが、長距離ドライブ時に疲労感を軽減させてくれるものと思う。
もう一点、好感をもったのが電動シートの耳障りではない作動音と適切な作動速度である。
こういった要素もプレミアムカーには欠かせない要件である。
実は、JAGUAR X TYPEと同様に今回の試乗も雨天時となったのでワイパーの作動音にも触れておくが、耳障りな音は皆無であった。
アクセルを軽く煽ってみると車好きを刺激する重厚な排気音を伴い、ロングストロークエンジンとは思えない軽快な吹き上がりを示した。
走り出してからのアクセル開度に対するエンジンレスポンスであるが、トルクが低回転から湧き上がる感じでドライバーの意志通りの加速が味わえる。前述した重厚な排気音を伴いA43.0 q sportを加速させる気分は、スポーツ心をくすぐられる。ついアクセルを開けて、先頭をきりたくなる気分にさせるのだ。
ステアリングレスポンスは、常識的なイメージで捉えたセダンの域を遥かに越えたもので舵角に対するレスポンスは、鋭く私のようなスポーツカー好きをも捉えるファンなフィーリングだ。
乗り心地は、確かにちょっと荒れた路面を通過するときには硬さを意識するもののボディー剛性の高さゆえの安心感を伴うもので、sportグレードに相応しい乗り味だ。
4輪の接地感は、大地にしっかりと4輪が根を下ろしているという表現がぴったりで雨天時であっても気を使うことなく安心してアクセルを開けることが出来る。
ブレーキフィーリングは、極端な表現になるかもしれないが、ペダル踏力を意識することなく“じわり”と効くのである。しかも雨天時に1660Kgのボディーをドライバーの意のままに停止させることが出来ることは、特筆に価する。
“新型AudiA4”奢り高ぶりを見せないフォルムからは、想像することを難しくさせる内に秘めた基本性能の高さ、このさりげなさこそAudiらしさなのかもしれない。


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