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HONDA |
Equipment&Spec(ホンダCR-Z VS マツダスピードアクセラ装備&性能比較) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
Sep.2010 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
HONDA CR-Z IMPRESSION (ホンダCR-Z試乗インプレッション) |
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今回試乗した車は、ホンダCR-Z〔コンパクト・ルネッサンス・ゼロ(Compact Renaissance Zero)の頭文字を繋ぎCR-Zと呼ぶ。〕である。まずはじめに巷でいうハイブリッドスポーツCR-Z(CR-Zのカタログ上にはスポーツの文言は、見当たらないが・・・?)のキャラを探るべく懐かしのじゃじゃ馬的速さを誇った(・・・と街の試乗屋が勝手に評する)CR-X(SiR)とディメンション及び動力性能などを以下比較した。(下表参照)
・往年のCR-Xと比べると全長+280mmm、全幅+65mm、全高は+125mm、ホイールベースは+135mm、トレッド前/後は各々+75mm/+45mmとなる。 ・最小回転半径は、CR-Xに対して+0.2mに抑えられている。 ・動力性能は、ア;馬力当たり重量&イ;トルク当たり重量共にCR-XがCR-Zを抑えており、動力性能の高さを捉える一つの目安とするウの値(ア×イ)では約-34%もCR-XがCR-Zを凌駕し、速さという面に限っていえば、CR-Xに軍配が上がる。 ・最大トルクの発生回転数は、CR-Zが1500rpmに対してCR-Xは7000rpmであり両車のドライバビリティは大きく異なる。・10・15モード燃費は、当然ながら+9.1Km/L CR-Zが勝る。 CR-Zのグレードにはβとαがあり、ミッションはCVTまたは6MT(ハイブリッドカーでは世界初:2010年2月現在Honda調べ)が選択可能である。CR-Zには、3つの走りのテイスト(SPORTモード,NORMALモード,ECONモード)が選べる「3モードドライブシステム」が搭載されている。今回試乗したグレードはβに対してアルミホイール、クルーズコントロール、Hondaスマートキーシステム、ハーフシェイドフロントウインドウ、リアワイパー、親水ヒーテッドドアミラー、フォグランプなどの装備が追加されているハイグレードのαで、ミッションは6MTである。 1.エクステリア 東京モーターショーにおけるCR-Zは、あまりにもスポーツカー然としていてカッコ良すぎた。量産化するにあたってのコスト面を含めた細部における制約は理解しつつも、ショーモデルに近いカッコ良さが今一歩引き出せていない様に見えることが個人的には気になるのだ。基本造形はほぼ同じであってもフロント(横一線LED⇒丸型フォグライト)、サイド(キャラクターライン3⇒2)、リア周り(バンパー&ディフューザー造形など)、車高及びタイヤ&ホイールの演出は微妙に異なるわけで、トータルデザインの難しさを改めて考えさせられた。 デザインに妥協はなかったというホンダの取り組みを最大限に活性化させるという意味でもカッコ良さを十二分に引き出していた演出に限りなく近いチューニングパーツを用意するといった企画を組んでいただけたら面白かったと思うのだが・・・!?と勝手なことを申し上げておく。 2.インテリア いきなり妙な話をするが、メーター周りのレイアウトがどこかしらフェラーリ458イタリアに似ているのである!?もちろん個々の形状は異なるが、ドライバー側のセンターに配置されたタコメーターを覆う筒状のカバーがドライバーに向かってやや突き出しているところと左右にドライバー主体のエアコンアウトレットがレイアウトされているといった基本的な考え方が酷似しているのである。またあらゆる操作系がドライバー本位にレイアウトされているという設計思想も共通点が多く興味深い。(フェラーリ458イタリアではウィンカーの操作スイッチもステアリング内に置かれている。もちろんCR-Zではそこまではやっていないが・・・)もう一点興味を引くのがフロントコンソールボックスとドアグリップに施されたホンダが上質感に拘ったという”高輝度メタルインテリアガーニッシュ”である。カタログには『金属の重厚な輝きを軽い素材で出せないか』に挑んだとあり、こうした技術的拘りを自らに課し克服する姿勢は、ホンダらしさが感じられ好感が持てる。 さて、センターに配置されたタコメーター内にはエコドライブ度をリング状に光るカラー照明(エコドライブ度によりブルー⇒ブルーグリーン⇒グリーンへとカラーが変化する。ただし、スポーツボタンON時には常時レッドリングのままとなる。)であらわしてくれるアンビエントメーターが設けられ、エコドライブ度を直感的に把握できる。またタコメーターの右下のマルチインフォメーションディスプレイ内ではエコドライブバーがクリアゾーン内であればエコドライブとなる表示の他、運転終了後にはエコドライブ度が採点され葉のアイコンで示される”ecoスコア”を表示させることも出来、否応無くエコドライブのテンションを高めてくれるのである。 3.シート フロントシートの着座位置は比較的低く感じられ、スポーツカー的な雰囲気が味わえる。着座感は腰部がきちんと支えられる感じで、下からの受け止め方も悪くない。 リアシートだが大人が腰掛けるだけのスペース(すなわちレッグスペース及びヘッドクリアランスなど)はないに等しい。たとえ短距離であってもやめたほうがいいといっておく。 4.変速機(6MT) ホンダが拘りを持ったと言うシフトフィールだが、確かに操作感は軽くスコスコと吸い込まれるようにシフトが決まるのだが、あまりにも手応えが無く面白みがないのである。個人的には各ギアへのシフトアップ、ダウン時にはやや手応えを伴った節度感が感じられる方が、シフトを操っているという実感がわき好ましい。 5.アクセルワーク エコ、ノーマル、スポーツの3パターンが選択できるが、3パターンに対してはもっと明確な差別化が欲しいと感じた。要するにどのパターンも大差なく、例えスポーツモードを選択したとしても劇的な変化は望めないのである。スポーツ選択時には確かにスターティング時のトルクアップが感じられるものの、それが持続性のある伸びやかな加速感へとは繋がっていかないのである。アクセルワークに対するレスポンスは、例えスポーツであってもビビットなダイレクト感を伴うフィールは持っておらず、あくまでも皆のハイブリッドを目指したものという感が強く、元走り屋のほほが思わず緩むといった要素は全く持ち合わせてはいない。 6.エンジン音(+モーター音) 周知のとおりCR-Zの動力源は、エンジン+モーターなのだが発進時及び加速時におけるモーター音は全く耳に届かない。CR-Zはエンジンカーといっても何ら違和感はないかもしれない。しかしながらそのエンジン音であるが、カタログによる拘りは個人的には何ら感じられず、どこか重々しいサウンドでありホンダエンジンらしい軽やかなサウンドは聞こえてこない。 7.ブレーキフィール 非常に扱いやすくハイブリッド車であることを全く意識させないフィールである。 8.ステアフィール そこそこ接地感のあるフィールでありステアリングを小刻みに左右に振ると、ノーズがそれなりについてくる。しかしながら、スターティング時にアクセルをやや開き気味で交差点へとステアリングを切り込んでも特段刺激的なフィールを手のひらに伝えてくるものではない。 9.乗り味 凹凸に対する突き上げ感は、そこそこいなし無難な乗り味を示し、ホンダらしい硬めのフィールも持ち合わせてはいるものの、尖がった車好きにとっては刺激性が少なくトータル的に見てCR-Zの乗り味はやさしくビビットに路面状況をドライバーに伝えてくるものではない。したがって、ワクワクドキドキ感は、薄い。 10.コーナリングフィール コーナリング姿勢は、初期的にグラッとくるような危なげな感じは無く誰が乗っても扱いやすいと感じたが、反面刺激的な要素が感じられず動力性能と相まって攻め込んで見たいという気分にはならない。
以下、マツダスピードアクセラ(2010)と外観寸法、動力性能面、価格面及び燃費について比較した。(下表参照)
・動力性能面では、マツダスピードアクセラがCR-Zに対して約−65%(動力性能の高さを捉える一つの目安とするCの数値)凌駕している。 ・価格面については、リッター当たり価格及び馬力当たり価格の数値を見る限りにおいてCR-Zはマツダスピードアクセラに対して割高である。 ・燃費(10・15モード)においては、CR-Zがマツダスピードアクセラ比約2倍の燃費を示す。 価格面の比較にはCR-Z:\2,931,429(消費税抜)、MAZDASPEED AXELA:\2,893,592(消費税抜)を用いたが、詳細については、"ホンダCR-Z VS マツダスピードアクセラ装備&価格比較”を参照方) 街の試乗屋のコメント(補足) 市場が要求しているエコカーにプラスしてスポーツカー的要素を取り入れ、殆ど2名乗車とまで割り切ったところまでは、如何にもホンダらしいのだが・・・!?走り味は、優しすぎて刺激が薄すぎで、昔ながらの車好き(絶滅危惧種として危ぶまれている⇒街の試乗屋かぁ!!)を喜ばせる要素は残念ながら持ち合わせていないのである。 しかしながらCR-Zは、月間販売台数を見る限りマーケットに受け入れられた。しかも4割の方が6MTを選択したという。だがここであえて言いたい。車の楽しさをこのCR-Zのままで十分に伝えることができているのだろうか? ホンダにはもっと味のあるハイブリッドスポーツを世に送り出して欲しいのである。街の試乗屋が言っているのは、アクセルに呼応した昂揚感を伴った滑らかな加速感、路面との対話感を持たせ落ち着きと楽しさの両面がしっかりとドライバーに伝達されるステアリングフィール、剛性感を伴いドライバーの感性を刺激する心地よい乗り味などがきっちりと内包されたスポーツハイブリッド車である。 真の車好きが減っているマーケット環境においては、上述したハイブリッドスポーツまでは求めていないとネガティブに考えるのではなく、メーカーとディーラー自らが先頭に立って車の面白さを地道に伝えていく策(例えばだが、”まずは車を知ってもらうための試乗の機会をディーラーが労を惜しまず増やす”、”他社の車との乗り比べ試乗会”など)を講じ、ポジティブにマーケット環境を刺激する方向で進めていって欲しいと切に思うのである。 Equipment&Spec(ホンダCR-Z VS マツダスピードアクセラ装備&性能比較)
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