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SUBARU |
Equipment&Spec(スバルインプレッサ S-GT VS マツダスピードアクセラ 装備&性能比較) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
July.2007 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
SUBARU IMPREZA S-GT IMPRESSION (スバルインプレッサ S-GT試乗インプレッション) |
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今回試乗した車は、新型スバルインプレッサのトップグレードS-GT〔5ドアハッチバック、2.0Lター S-GTに搭載されるエンジンは、2.0L、DOHC16バルブ、デュアルAVCS(可変バルブタイミング機構)、ツインスクロールターボで最高出力250PS/6000rpm、最大トルク34.0Kg.m/2400rpmを発生する。 新型インプレッサのリヤサスペンションには、新開発のダブルウイッシュボーン式を採用、静粛性、快適な乗り心地としっかりとしたハンドリングを高次元で両立したという。 今回の新型インプレッサのカタログには、WRX、スポーツの文字は見当らない。従来のハードなスポーツ路線のみを強調する戦略を見直し、新しいイメージ路線”アクティブスタイル”で勝負に出た。果たして新型インプレッサは、如何なる車か?興味深い。 1.エクステリア 従来のセダン系、ワゴン系のどちらかというと骨太の筋肉質なイメージではなく、さわやか系ボディへと変身した。 しかしながらこのエクステリアからは、いたずらに何かを強く主張するというのではなく、実にさらっと構えていると感じさせるのである。それは試乗したスポーツパッケージ装着車であってもだ。低く構えたフロントノーズには飛行機の翼を広げたイメージを連想させるフロントマスクがスバルらしさを感じさせはするが、これとて実に控えめでさりげなく映る。 またサイドには、やや深めのプレスラインがフロントからリアエンドへと施されているが、リアエンドへ向っての傾斜は緩やかで、個性をことさらに主張するものとは感じられない。 別の見方をすれば、こうした新型インプレッサのエクステリアは、存在する場所を選ばない不思議な空気感を持ち合わせているといえるのかもしれない。 2.インテリア 従来のインプレッサの無機質なドライバーズ空間(これはこれでスバルの独自色だった。)ではなく、少なからず洒落っ気のあるさわやかな雰囲気が感じられるものとなった。だが、良くも悪くも、一つ一つの造形は保守的に感じられ、全体的にはおとなしく、どこか物足りない気がするのは私だけだろうか? さて、室内長、室内幅に目をむけると従来のスポーツワゴンWRXに対して室内長で+140mm、室内幅で+95mmも拡大(04.10カタログ値を用いた)されており、この数値は、日産ステージア(全長で+350mm、全幅で+20mmインプレッサよりも長く、広い)を夫々+10mm、+5mm凌駕しており、スバルの努力シロを素直に評価したい。 一点余計なことだがエンジンスタートストップボタンがあまりにも酷似!?しており、トヨタ車を連想させてしまうのだ。トヨタさんとお友達だからというのも分かるが、あからさまにコストダウンという現実を見せつけられているようでちょっと寂しい。スバルインプレッサとしてのプライドを大切にし、その独自性を小さな部品(すべてシステム部品の一つとして位置づけられていて変更不可?かもしれないが・・・。)にこそ魂をこめ、守るべきであると街の試乗屋は、勝手ながら思うのである。 3.シート 短時間の試乗時間の中における着座感には特筆すべきものはないが、違和感のある下からの反力を感じることはなかった。 4.変速機(4AT) アクセルを比較的ゆっくりと開けていった時及びDレンジかスポーツモードかによっても夫々フィールは異なるが、いずれにしてもシフトアップ時にはすべり感を伴い、緻密なフィールが今一つである。ただし、アクセルを深めに踏み込んだ状態におけるシフトアップ時のフィールは、制御系とのマッチングが取れているようで、スムーズなつながりをみせ、何ら不満がなかった。 マニュアルモードにおけるシフトアップ時にも同様にすべり感が感じられ、操作自体に面白みがない。またシフトダウン時に、回転をあわせるためのブリッピングもやってくれないのでシフトダウン時には当然ながらショックを伴う。 5.アクセルワーク 僅かなアクセル開度からターボが自然体で効いてくる感じだ。無造作にアクセルペダルを踏み込むとすぐに加速が乗るので、奥様にはちょっと嫌われるかもしれない・・・。 しかしながら、このS-GTの加速感の醍醐味は、アクセルを深々と踏み込んでの加速フィールにある。ただ単にドッカーンと加速していくのではなく、その加速のプロセスは、途切れのない滑らかな加速感で、極めてスムーズに立ち上がっていくのである。このフィールは、以前味わったWRX STIの野性的な激しい加速感とは異なるものだ。新型インプレッサS-GTの加速感は、新鮮で従来のターボ車の加速感とは一線を画す感性を刺激する極めて上質なフィールといえる。 6.エンジン音 キャビンは、いたって静かである。水平対向エンジンの音を聴かせる演出は幸か不幸かない。 高回転時にもスムーズなエンジン音が、適度な音量にマスキングされた状態で耳に届くだけである。 7.ブレーキフィール 街中及び120Km/h程度からの通常のブレーキングではコントロールし易く、安心感が高いフィールであった。 8.ステアフィール 低速時及び高速時を通して、操作感はなめらかだ。中立付近が特に重く感じられるようなこともなかった。約100Km/h程度で角速度を速めた車線変更を試みたが、車両の動きは実に穏やかで、挙動は素直に収まり全く不安がない。クイックな動きを期待する走り屋にとっては、物足りないかもしれないが、高速走行時の車線変更時には非常に安心感が高いといえる。 ただし、タイトコーナーを連続してクリアしていくような場面では、ややギヤ比が緩いと感じられた。 9.乗り味 緩やかにうねる凹凸をクリアするときのフィールをいえば、車両がゆたかに伸び上がり、あたかも真綿の上にふんわりと飛び跳ねることなく着地するような感覚であった。この乗り味は、ちょっと面白く新鮮に感じられた。また凹凸の少ない舗装路を高速度(高速道路ではないことをお断わりしておく。)で走行した際の安定感の高い滑らかな乗り味も○である。 10.コーナリングフィール タイトコーナーに突っ込んだときの挙動は好きではない。初期的なロールスピードが速く、不安を抱かせるのだ。これを無理なといわれれば、それまでだが・・・。凹凸をふわり、さらりとかわす素晴らしい乗り味をそのままに何か仕掛けが欲しいというのは贅沢な要求だろうか? ステアフィールのところで触れたが、タイトコーナーをクリアしていく場面では、ステアリングレスポンスにやや不満が残る。装着しているタイヤも少し攻めると早めにスキール音が出る。
以下、マツダスピードアクセラと外観寸法、動力性能面、価格面及び燃費について比較した。(下表参照)
・燃費は、スバルインプレッサS-GTの方が約16%優れている。 ・動力性能面[上表C値(動力性能の一つの指標)ではマツダスピードアクセラ優勢]、価格面ではマツダスピードアクセラが優位である。(参考迄) (価格面の比較にはスバルインプレッサS-GT:\2,810,000(消費税抜)、マツダスピードアクセラ:\2,475,239(消費税抜)を用いたが、詳細については、”スバルインプレッサS-GT VS マツダスピードアクセラ装備&価格比較”を参照方) 街の試乗屋のコメント(補足) 新型インプレッサS-GTの新鮮な驚きをふたつ挙げておきたい。ひとつは乗り心地に独特のゆたかな味を持ち込んだこと、ふたつめは、アクセルを深々と踏み込んだ時の途切れることのない極めてきめ細やかで滑らかな加速感だ。ターボの加速感としてここまで上質に仕上げたことは、素晴らしい。 一方でオートマチックトランスミッションが4速では、あらゆる走行シーンにおいて質感の高い変速フィールを得ることは、難しい。お家の事情もあろうが、より質感の高いきめ細やかな変速制御とするために5AT以上のミッションを搭載頂きたいと申し上げておく。 もう一点付け加えれば、街の試乗屋の勝手な不満としてあげた「タイトコーナー侵入時に於ける初期的なロールスピードが速く、不安を抱かせる。」といった贅沢な悩み!?は、10月に登場すると聞くSTIバージョンが解消してくれるものと信じる。 Equipment&Spec(スバルインプレッサ S-GT VS マツダスピードアクセラ 装備&性能比較)
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