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SUBARU |
スバルインプレッサWRX STI VS 三菱ランサーエボリューションX GSR装備&性能比較 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
Apr.2008 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
SUBARU IMPREZA WRX STI IMPRESSION (スバルインプレッサ WRX STI試乗インプレッション) |
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今回試乗した車は、新型スバルインプレッサ WRX STIである。ディメンションはノーマルのインプ WRX STIに搭載されるエンジンは、2.0L、DOHC16バルブ、デュアルAVCS(可変バルブタイミング機構)、ツインスクロールターボで最高出力308PS/6400rpm、最大トルク43.0Kg.m/4400rpmを発生する。 ミッションは、6速マニュアルトランスミッションのみでATの設定はない。 1.エクステリア ノーマルインプレッサのどちらかというとさわやか系であったイメージは、WRX STIでは持ち得ない。前後に大きく張り出したワイドフェンダーが、それを見事に払拭している。ノーマルインプレッサではやさしい眼差しに見えたフロントマスクもメッシュタイプのフロントグリルとフロントバンパーからヘッドライトに沿ってカーブを描きフロントワイドフェンダーへと盛り上がりを見せるラインによって、眼光鋭い戦闘的なイメージを抱かせる。フロントグリル、左右のワイドフェンダーエアアウトレット上部、リアに配されたSTIエンブレムが只者ではないという証を示し、誇らしげに映る。さらに大型ルーフスポイラー、ディフューザー機能を備えたリアバンパー、その左右に配置されたツイン・デュアルテールパイプが、差別化を強く主張している。 2.インテリア STIエンブレムが、ステアリングホイール、コンソール、タコメーター内、シートなどに配され、レッドイルミネーションとともに気分を盛り上げる。べダルはフットレストを含め滑り止め加工を施したアルミパッドを採用。DCCD(ドライバーズコントロールセンターデフ)とSI-DRIVEのコントロールスイッチは6MTシフトノブの後方にレイアウトされ、各種インジケーターはセンタータコメーター内に表示される。あらかじめエンジン回転数をセットしておくとブザーとタコメーター中央のランプが点灯し、ドライバーに知らせてくれる走りを楽しむための気配り機能も装備されている。 一点余計なことだが、エアコン操作セレクトダイヤルなどをノーマルインプレッサに対して形状と色合いを変更し、STIとしての独自色を出そうと努力した点は評価したいと思うのだが、ならば、なぜエンジンスタートストップスイッチの趣もノーマルインプレッサのもの(というか?トヨタさんと同じ!!)とは異なる刺激性をもたせた色合いとイルミネーションなどへの拘りを持たせなかったのか?残念に思うのである。コストに関わることと理解しつつもWRX STIのエンジンに火をいれる言わば儀式をスバルファンは、もっと趣をもって楽しみたいと思っているのではないかと街の試乗屋が勝手ながら想像したまでである。 3.シート 試乗車はレカロではない標準シートだったが、着座感は下からの反力が適切で良好なフィールであった。街中を普通+α程度に攻める走りであれば、サイドのサポート性に文句はないと思う。徹底した妥協のない走りを目指すのであれば、レカロを選択すべしと思う。 4.変速機(6MT) クラッチの踏力は軽すぎず剛性感のあるタッチで、ハードな車に相応しいフィールだが合わせ易く非常に扱いやすい。 シフトフィールは、非常に剛性感が感じられる骨太のフィールで、かつ節度感を伴い操り甲斐のある好フィールである。シフト完了のサインがはっきりと読み取れるフィールも好ましい。 5.アクセルワーク SI-DRIVEは、インテリジェントモード、スポーツモード、スポーツシャープモードの3モードから選択できるが、両極端の特性の違いを知りたかったので、スポーツシャープモードとインテリジェントモードをトライした。まずスポーツシャープモードの特性だが、アクセル浅めの段階からグッと加速が乗る感じだ。更に一気にアクセルを深めに開ければ、容赦のないターボパワーが否応無く背中をシートに押し付けてくる。しかしながらその盛り上がり方は、洗練されたもので滑らかな力強さを伴い頂上を目指すといったフィールだ。次にインテリジェントモードだが、アクセル開度に対して文字通り緩やかな加速のタンジェントを示す。スポーツシャープモードと比較してしまうともちろんこれはかなり極端に言えばの話しだが、アクセルを踏んでも進まないといったフィールなのである。つまり、インテリジェントモードを選択すれば、アクセルワークに気を使うことが無く街中を安全に走行できるのである。車を足代わりに使う奥様もインテリジェントモードであれば、違和感無く運転できるのではないかと勝手な判断をすると、WRX STIを手に入れたい車好きの旦那様にとって、これは格好の説得材料といえる。 6.エンジン音 アイドリング音は極自然に耳に届くが、WRX STIのボクサーエンジンの存在を静かに主張しているといったレベルだ。加速時のサウンドはボクサーエンジン独特の音色を聞かせはするが、音圧レベルは控えめで上品だ。 7.ブレーキフィール スポーツシャープモードにセットして、今時まったく似合わない行為である公道攻めを敢行したとしても十二分に応えてくれるブレーキフィールであると断言できる。高速度走行時(高速道路ではないことをお断りしておく)からの制動力の立ち上がりがスムーズで安心感があり、コントロール性も良好だ。とはいっても公道においては不測の事態に備える状況の先読みこそ最大の武器であることは言うまでもない。 8.ステアフィール 応答性は、角速度を速めなくとも十二分にクイックな特性を示す。こうした鋭いレスポンスをみせるステアフィールは、走り屋のハートを熱くする。 操作感は、一定の重さ感で例え非力な奥様であっても問題はないと感じさせはするが、だからといって軽過ぎるわけではないフィールが好ましい。直進時に気を使う必要は無く、中立付近は落ち着いている。100Km/h以上におけるクイックな車線変更を試みても全く不安感がない。車両がグラッとくる仕草は、微塵も見せない。コーナーを狙う際にはあまりのクイックさに戸惑いを覚えるほどだが、いつものコーナーを次はどの当たりまで追い込んでみるか?どのようにステアするか?など試行錯誤することを楽しませてくれるフィールがしっかりと内包された走り屋をワクワクさせてくれるステアフィールなのである。 9.乗り味 低速度走行時の凹凸乗り越し時においては、はっきりと硬さを意識させられるが、個人的にはまったく気にならないレベルで、むしろしっかり感が感じられ好ましい印象だ。 一般の舗装路を高速度で走行時には地に足を付けた安定した走行フィールを示し、アクセルのツキのよさと車両との一体感を味わうことが出来る。どこまでも走りたくなる誘惑に満ちていて、アクセルを緩めたくない心境へとドライバーを駆り立てる。付け加えておくが、スポーツシャープモードによる鋭いアクセルレスポンスと車両の挙動がきれいに一致していて、加速時にぶざまにノーズを浮き上がらせることは無い。4輪で無駄なく路面を蹴り飛ばしてくれるフィールは圧巻だ。 10.コーナリングフィール ノーマルインプレッサS-GTで走行した全く同じ街中のとあるタイトコーナーを攻めてみたが、ロールスピードが速くロールも深いS-GTとは全く異なり、がっちりと路面を捉えながら車両は微動だにしないといったフィールであった。まだまだ『てんで生ぬるいですよ!』とWRX STIに笑われるほどにその実力は、計り知れない。”走り屋”の血が騒ぐ攻め甲斐のある車であることは、疑いようがない。
以下、三菱ランサーエボリューションX GSRと外観寸法、動力性能面、価格面及び燃費について比較した。(下表参照)
・燃費は、スバルインプレッサWRX STIの方が約5%優れている。 ・動力性能面[上表C値(動力性能の一つの指標)においてもスバルインプレッサWRX STIが優勢]、価格面では馬力当たり価格においてはスバルインプレッサWRX STIが優位だが、リッター当たり価格は、拮抗している。(参考迄) (価格面の比較にはスバルインプレッサWRX STI:\3,914,000(消費税抜)、三菱ランサーエボリューションX GSR:\3,919,000(消費税抜)を用いたが、詳細については、”スバルインプレッサWRX STI VS 三菱ランサーエボリューションX GSR装備&価格比較”を参照方) 街の試乗屋のコメント(補足) ノーマルインプレッサのトップグレードであるS-GTと対比してみると新型WRX STIが如何に研ぎ澄まされたマシンであるかが分かる。それは、スポーツシャープモードにおけるアクセル開度に対するダイレクトな反応と車両のツキのよさ、クイックなレスポンスをみせるステアフィールと安定した挙動、制動力の立ち上がりが鋭くコントロール性に優れるブレーキフィールなど新型WRX STIは、走る、曲がる、止まるという一連の動作が常にドライバーの意思と直結していると感じさせるのである。要するにあらゆる動きには緩さがなく密度が高いと感じさせるのである。 車と一つになり走りという行為に心酔したいのであれば、新型インプレッサWRX STIは、格好のマシンとなろう。 スバルインプレッサWRX STI VS 三菱ランサーエボリューションX GSR装備&性能比較
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