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Toppage/comparison index | April.2004 | ||
クラウンアスリート VS BMW530i |
*総合評価先頭へ エクステリア/インテリア/広さ/安全装備/環境/プライス/乗車定員/シート/変速機/アクセル/エンジン/ ブレーキ/ステアフィール/乗り味/動力性能/運動性能/ブランド力/新技術 |
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No. | 評価項目 | 車名 | ||||||
TOYOTA CROWN ATHLETE(3.0L) |
BMW530i (3.0L) |
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1. | エクステリア ↑topへ |
コメント | ||||||
一皮剥けたスタイリッシュなボディーからは、前モデルの印象は微塵も感じられない。サイドビューは、BMW3シリーズを圧倒し、ベンツEクラスと比肩するほどだ。 購買意欲を掻き立てるグッドデザインといって良い。 |
クリス・バングルが放った新型BMW530iのエクステリアは実に個性的だ。だが尖がった個性故に賛否両論を巻き起こした。しかし、これが世界無二のBMWブランドであることを最大限に主張していると考えればそれは、無条件に魅力的に映る。 | |||||||
判定 | ○ | ○ | ||||||
2. | インテリア ↑topへ |
コメント | ||||||
クラウンを意識した中での大いなる若返りという印象だ。革新的な変貌ではなくオーソドックスな洗練だ。 エンジンスターターボタンは、いる?いらない?は別として若返りのアイテムとしては、正解だ。前モデルに設けられていたシフトステアマチックは、無くなった。アスリートのスポーティー感を演出するアイテムであっただけに残念だ。 |
クリスバングルの革新性は、インテリアにおいても十分感じとることが出来る。先代モデルまでのオーソドックスなインストルメントパネル廻りの造形は、大きく変貌を遂げた。こうした変化に触れることの新鮮さが心地よい。 7シリーズから採用されたi-Driveコントローラーによる操作系の集約化がデザインの自由度を広げたのかもしれない。 |
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判定 | △ | ○ (革新性を評価) |
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3. | 広さ ↑topへ |
a室内長,b全幅,c全高 | 2070/1535/1200 | カタログ記載なし | ||||
a×b×c (m3) | 3.8 | ー | ||||||
判定 | 判定不可 | 判定不可 | ||||||
4. | 安全装備 ↑topへ |
エアーバック装着状況 | ・運転席&助手席デュアルステージSRSエアバック:標準装備 ・運転席&助手席SRSニーエアバック:標準装備 ・運転席&助手席SRSサイドエアーバック:標準装備 ・前後席SRSカーテンシールドエアーバック:標準装備 |
・運転席&助手席エアバック(スマート・エアバック、助手席は、モニター機能付):標準装備 ・運転席&助手席サイドエアーバック:標準装備 ・アドバンスドITSヘッドエアーバック(フロント&リア):標準装備 ・リヤサイドエアバック:標準装備 |
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判定 | △ (ニーエアバックは興味深い。 リヤサイドエアーバックがあれば、○にしたかった。) |
△ | ||||||
シートベルト等への配慮 | ・電気式テンションリデューサー・プリテンショナー&フォースリミッター機構付シートベルト(前席・リヤ左右席共3点式):標準装備 ・アジャスタブルショルダーベルトアンカー(フロント):標準装備 ・ISOFIX対応チャイルドシート固定専用バー+トップテザーアンカー:標準装備 |
・ベルトキャッチテンショナーが組み込まれたフロントシートベルト(フォースリミッター付):標準装備 ・ショルダー部の高さ調整機能を備えたフロントシートベルト:標準装備 ・3点式リヤシートベルト(左右、ベルトキャッチテンショナ/3席ヘッドレスト付):標準装備 ・ISOFIXチャイルドシートアタッチメント(リヤ):標準装備 |
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判定 | ○ | △(トップテザーアンカーなし) | ||||||
DSC(緊急時姿勢制御)等 | (VSC)標準装備 VSC:ビークル・スタビリティー・コントロール |
(DSC)標準装備 DSC:ダイナミック・スタビリティー・コントロール |
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判定 | ○ | ○ | ||||||
ABS+EBD等 | 標準装備 | (ABS+CBC)標準装備 CBC:コーナリング・ブレーキ・コントロール |
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判定 | ○ | ○ | ||||||
ブレーキアシスト | 標準装備 | (DBC)標準装備 DBC:ダイナミック・ブレーキ・コントロール |
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判定 | ○ | ○ | ||||||
レーンキープ、衝突時ブレーキ補助装置等 | なし | なし | ||||||
判定 | ー | ー | ||||||
その他 | ・ディスチャージヘッドライト(ロービーム):標準装備 ・インテリジェントAFS(ヘッドランプコントロールシステム):標準装備・ハイパワーワイド/オートレベリング機構:標準装備 ・フロントフォッグランプ:標準装備 ・リヤフォッグランプ:オプション |
バイキセノンヘッドライト(ロービーム):標準装備 ・アダプティブヘッドライト:オプション ・ヘッドライト光軸自動調整機構:標準装備 ・フロントフォッグランプ:標準装備 ・リヤフォッグランプ:標準装備 ・アクティブヘッドレスト:オプション |
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判定 | ○ (アダプティブフロントライティングシステム標準装備を評価) |
△ (アダプティブヘッドライト:オプション) |
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5. | 環境 ↑topへ |
排気ガス規制値は? | 超ー低排出ガス(平成12年度) | 規制値レベル不明 | ||||
判定 | ○ | ー | ||||||
燃費は?(10.15モード) | 11.8 | 8.8 | ||||||
判定(ウェート付け:×2) | ○×2 | ー | ||||||
6. | プライス ↑topへ |
リッター当たり価格(K\) | 1402 | 2286 | ||||
判定(ウェート付け:×3) | ○×3 | ー | ||||||
馬力当たり価格(\) | 16,406 | 29,221 | ||||||
判定(ウェート付け:×3) | ○×3 | - | ||||||
7. | 乗車定員 ↑topへ |
何名 | 5 | 5 | ||||
判定 | - | - | ||||||
8. | シート ↑topへ |
着座感 | ややソフトで下部から受け止めてくれている印象が薄い。 | 適度な硬さで下部から受け止めてくれている印象がある。 | ||||
サイドサポート感 | 特筆すべき印象はない。 | シート自体がすべりにくいので安心感がある。 | ||||||
判定 | △ | ○ | ||||||
9. | 変速機 ↑topへ |
AT | トルコン | コメント | Dレンジ加速時の変速ショック& キックダウン時のショックも比較的押さえ込まれておりATの出来は悪くはない。しかし、JAGUAR、BMWに搭載されているZF製6ATを凌駕するまでには至っていない。 シーケンシャルシフトマチックはアクセルワークによっては如何にもトルコンであること(すべりを意識させられる)を露呈するもので感心出来ない。 |
変速時のショックが非常に小さく 実にスムーズである。もちろんキックダウン時のショックは殆ど無くレスポンスは鋭い。ステップトロニックによる変速時においてもクラウンの様なトルコンを意識させられることはなく、又、変速時のレスポンスに優れているので違和感なくドライビングを楽しめる。 |
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判定 | △ | ○ | ||||||
ロボットMT | コメント | - | - | |||||
判定 | - | - | ||||||
MT | コメント | - | - | |||||
判定 | - | - | ||||||
10. | アクセル ↑topへ |
アクセルワークに対するレスポンス | アクセル開度に対する加速度のタンジェントは鋭すぎるぐらいだ。もう少し緩やかな方がいい。速い高級車を意識させ過ぎると折角の6速のスムーズさがスポイルされる。人夫々の好みで意見が分かれるところだろうが・・・。 | アクセル開度に対する加速のさせ方は人の感性に忠実だ。要するにアクセル開度と加速度のタンジェントが適度であるということ。 ZF製6ATの出来のよさも手伝ってスムーズ極まりないスポーツドライビングが堪能できる。 |
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判定 | △ | ○ | ||||||
11. | エンジン ↑topへ |
吹け上がりのフィーリング | 軽いと言う印象。重厚感とは無縁でやや存在感がない。 | 重厚感を伴いかつトルクフルでスムーズだ。 | ||||
排気音、振動等 | 出来る限り抑えようとしている。 興味を引くエンジン音ではない。 |
吹け上がり時のエンジン音には嫌味がなく、ドライバーを心地よく刺激する。 | ||||||
判定 | ー | ○ | ||||||
12. | ブレーキ ↑topへ |
ブレーキフィーリング | ペダル踏しろ以上に制動力が立ち上がることがあった。(個体差かは不明)一定のペダル踏しろに対して制動力が常に安定して発揮されなければならない。ノーズダイブは感じられず、姿勢は安定している。 | ペダルの踏力をことさら意識しなくても適切な制動力が得られる。 非常に剛性感もありコントローラブルな印象だ。ノーズダイブは感じられず、姿勢は安定している。 |
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判定 | ー | ○ | ||||||
13. | ステアフィール ↑topへ |
ステアフィール | 路面からの情報がステアリングを通して手の平にもっと入ってきてもいいのだが・・・。18インチ装着車であることを敢えてドライバーに伝えないセッティングは、感心出来ない。 EPS(電動パワーステアリング)のアシストには精緻な印象はない。 |
アクティブフロントステアリングとノーマル機構のステアリングを持つクラウンを単純に比較してBMWは応答性に優れるなどというつもりは無い。路面からの情報がステアリングを通して的確に手の平に伝わる感覚は、やはりBMWに軍配が上がるといいたいのだ。 | ||||
判定 | △ | ○ | ||||||
14. | 乗り味 ↑topへ |
乗り心地全般 | クラウンの延長線上から逸脱することが出来ていない。足が硬くなったから逸脱したなどという単純なものではない。要は、ドライバーに対して伝えるべき情報(五感を刺激する情報)が見つからないのだ。 例え路面のよい単純な直線路であったとしても五感を心地よく擽る車であって欲しいのだが。 |
新型BMW5シリーズの乗り味は、限りなく人の五感に訴える気持ちの良さを伴うものだ。凹凸のいなし方もすべてを伝えないようにするのではなく必要な節度感はきちんと残してドライバーに伝達しようとしているところが凄い。 こうしたBMW独自の乗り味は、やはり魅力的だ。 |
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判定 | △ | ○ | ||||||
15. | *動力性能 ↑topへ |
a.馬力当たり重量(Kg/PS) | 6.25 | 6.88 | ||||
b.トルク当たり重量(Kg/Kg.m) | 50.00 | 51.96 | ||||||
a×b(Kg2/PS.Kg.m) | 313 | 357 | ||||||
判定 | ○ | ー | ||||||
16. | *運動性能 ↑topへ |
ホイールベース/全長 | 0.59 | 0.60 | ||||
判定 | △ | ○ | ||||||
トレッド/ホイールベース | 0.54 | 0.55 | ||||||
判定 | △ | ○ | ||||||
車軸センター〜ルーフ迄/トレッド | 0.75 | 0.72 | ||||||
判定 | △ | ○ | ||||||
17. | ブランド力 ↑topへ |
コメント | 車種の多さ、環境問題への取り組み(ハイブリッド技術の確立)、販売力、トヨタ生産方式、世界に誇る製造技術等々、巷に浸透している。このことこそ強力なトヨタブランドだ。又、CROWN自身のブランド力についても評価したい。日本の自動車史の発展の礎を築いたクラウンは、日本の高級車の一つの指標となった。 | フロントフェイスにはキドニーグリル、ボンネットの先端には航空機のプロペラを表現したマーク、もはや車好きならずとも世界中に知れ渡っている。シルキー6と謳われる直列6気筒エンジン、革新的な技術、スポーティーなドライブフィールをもつ高級スポーティーセダン3,5,7シリーズの認知度の高さは揺ぎ無い。 | ||||
判定 | ○ | ○ | ||||||
18. | 新技術 ↑topへ |
どのような新技術? (標準装備の主たる新技術のみを抽出) |
@AFS(アダプティブフロントライティングシステム):AFS専用ランプがステアリング操作に感応して点灯(車速30Km/h以上)。その舵角・車速に応じて、3秒後に車両が到達するポイントに照射軸を自動的に向ける。コーナリング時の視認性向上。 AAVS(アダプティブバリアブルサスペンションシステム):路面の凹凸に対して常に最適な減衰力が得られるように、各輪のアブソーバを電子制御。 |
@AFS(アクティブフロントステアリング):ステアリング操作に対する前輪の切れ角を最適に自動制御する。 ALess weight(軽量化):フロントエンドの構造部に高強度アルミニウムを採用。 Bi-Driveコントロール:7シリーズに続き5シリーズにも採用。 数多くのコントロール機能(ナビゲーション、エアコン、オーディオ、電話等)を一つのコントローラーで操作可能とした。 |
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判定 | △ | ○ | ||||||
総合評価 ↑topへ |
判定合計(○の合計) | 17 | 17 | |||||
コメント | TOYOTA CROWN ATHLETE(3.0L) |
BMW530i (3.0L) |
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CROWNは確かに前モデルからは変わった。だが、CROWNコンセプトを大きく逸脱したものではない。それは、ロイヤル3.0に乗るとわかるが、どこか捉えどころのないふわっとした足回りは残されている。ロイヤルでコーナーに元気良く飛び込む気には全くならない・・・これがCROWNコンセプトである。 アスリートは、コーナーを攻めることもBMW5シリーズとバトルも可能だろう。(根性必須!)ロイヤルとは明らかに一線を画している仕上がりだ。だが敢えて言おう。ドライバーに伝えないことを美徳としていることこそCROWNコンセプトの継承だ。 |
新型BMW5シリーズは、革新性への挑戦が心地よい。 そして、その革新性(アルミと鋼のハイブリッドボディー&アクティブステアリング等)がもたらす走りは、僅か約15分間の試乗時間の中であっても十分過ぎる程に伝わってくる。アクセル開度に対して忠実に呼応するエンジン、路面情報を的確に伝えるステアリングフィール、心地よい節度感のみを実にうまく伝達してくれるサスペンション、コントローラブルなブレーキフィール、こうした各セクションの完成度の高さがトータル的な走りへの楽しさを与えてくれるのだ。新型BMW5シリーズは、新たな革新的な技術を得て、又一歩その独自性に磨きをかけたといってよい。 |
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総合判定 | 引き分け(燃費、プライス面で優) | 引き分け(走行性能面で優) | ||||||
*カタログ値を用いた計算値
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