私は、街の試乗屋さん

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May.2002

STAGEA IMPRESSION
(日産ステージア試乗インプレッション)


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プレステージツーリングワゴン、ステージアがV35スカイラインとプラットホームを共用化し、フルモ
デルチェンジされた。このプラットホームの共用化は、ただ単にコストダウンの考え方だけではなく日産が謳う基本コンセプトであるFM(フロントミッドシップ)パッケージの思想を新型ステージアにも移植したいという考え方に基づくものである。
コンセプトの明確化は、日産というメーカーをユーザーに理解し易くし、このことが将来に向けての日産ブランド回復に結びつく力になると思う。
グレードは2WD(3.0L&2.5L、2.5Lターボは設定無)と4WD(2.5Lノーマル&ターボ、2.5LターボにHICAS有無、2.5Lターボに最低地上高140mmと180mm、3.0Lには設定無),4速(2WD2.5Lノーマルのみ)&5速オートマチック(3.0L,4WD),ノーマルシートとスポーツシート(3.0L設定無)という具合に日産らしいきめ細かい設定がなされている。車両本体価格は2WDで265.8万\〜336.8万\(300RX),4WDで293.8万\〜372.8万\(最低地上高180mm,HICAS付きAR-X FOUR)で、試乗したのは2WDの250RS(車両本体価格265.8万\)である。
エクステリアであるが旧型の硬派なイメージは一新され、走行感覚の優しさとマッチしたさわやかな印象となった。
サスペンションは、V35スカイラインと共通した設計思想に基づいたマルチリンク式であるが、リヤについてはステージアの為に専用設計されている。
さてインテリアであるが、コンソール&運転席廻り等をスカイラインと共通化してしまったことは、残念でならない。
厳しいことを言わせてもらうが、このようなメーカーご都合主義ではユーザを獲得できないのではないか。
車名が違えば、当然インテリアは異なったデザインにすべきで、そうすることによってユーザーは車を所有する喜びを享受できるものと私は理解している。
メーカーは、この点を決して軽視することなく取り組んでいただきたいと思う。
エクステリアまでもスカイラインと共通化するのであれば、ステージアという車名に思いきって幕を閉じてスカイラインワゴンを誕生させるというぐらいの勢いがなければ、やるべきではないと私は思う。もう一点苦言を呈しておきたいのだが、メーカーとして純粋に必要と考えている装備は、標準装備にすべきである。コストとユーザーニーズを鑑み決定した結果と見えるが、メーカーとしての使命感を優先して欲しい。例えば、4WD2.5Lターボ車にはHICAS有・無の設定があるが、必要なら標準装備にするべきであり、そのことによってメーカーの主張がはっきりユーザーに伝わり日産の顔が見えてくると思う。
もう一つ例をあげればスカイラインもそうだが、サイドエアバッグやカーテンシールドエアバック等の安全装備は、標準装備が好ましい。コストの問題は、街の試乗屋が生意気を言わせてもらえば、車の性格を絞込みメーカーの主張を明確にした中でグレードを絞り込むことではないか?




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ROAD IMPRESSION
ステージアの試乗も雨天時となりワイパーの作動音からお話をすることになるが、大変よろしくないといっておく。ひょっとすると大切な人との雨の日のクルージングを台無しにしてしまうかもしれないほどだ。この試乗車が量産車の中のどのレベルのものか?知る由も無いが、いずれにせよ改善すべきレベルであると思う。
乗り心地はスカイラインで味わったフラットライドの走行感覚が確かに継承されたものではあったが、ステージアの方が僅かではあるが路面からのインフォメーションを掴みやすいと感じた。又、ハンドリングについてもステージアの方がややレスポンスに優れると感じさせるものであった。この僅かなフィーリングの違いは、車重の相違(スカイライン250GT:1470Kg,ステージア250RS:1550Kg)とワゴンを意識したステージア専用のリアサスペンションが関わっていると推測する。これらの乗り味とハンドリングは、ステージアという車の性格、すなわちクルージングワゴンの位置付けからすれば大いに歓迎したい仕上がりだ。ステージアは、これでいいと思う。
4速オートマチックのフィーリングについても触れておくが、試乗車に限って言えば変速時のつながり感は、以前試乗したスカイラインよりも良い印象を受けた。ギヤ比すべて共通なので私の個人的なフィーリングの世界になるわけだが、確かにステージアの方がスムーズに感じた。
恐らくこのフィーリングの違いは、量産品のばらつきの範疇ではないかと理解するつもりだがより良い方向へのばらつきを期待したいところだ。
さて、ステージアをみて日産は変わりつつあることは理解できる。
そしてフラットライドの走行感覚についても、さらに突き詰めていくであろうと期待させるものがある。
しかしながら、スカイラインを含めてステージアをみるとステージアにはターボ有、HICAS有とむしろスカイラインよりもスポーティーな味付けになっている。
スカイラインへのこだわりを捨てきれない派としては、今後のスカイラインの動向には厳しい目をむけざるを得ない。


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