私は、街の試乗屋さん

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Nov.2001
R34GTR IMPRESSION
V SPECU

(日産R34GTR試乗インプレッション)


ROAD IMPRESSION先頭へ
スカイラインR34GTRは、R32、R33を経てメーカが謳う『究極のドライビングプレジャーの実現』へ直
向きな努力を傾け、着実な進化を遂げた車であると私は、思う。
カタログの冒頭にある『終わりなき究極。R34GTR』から、メーカ技術者のR34GTRに対する思い入れと自信を伺うことが出来る。
R34GTSと比較するとさらに全体に骨太になったという感じである。
なんと言ってもタイヤサイズが245ZR40、18インチで強大なパワーを受け止めるのにふさわしい迫力を感じ取ることが出来る。又、角度調整機構付き2段式スポイラーが走りの情熱を否応なしにかき立てる。
イメージカラーは最近スポーツカーに採用されることが多くなったブルーだが、熱い走りを冷静な気持ちで処理するには格好のカラーと言えるかもしれない。
試乗したのはVspecUで、@ヨーレイトフィードバックHICASシステムAアクティブLSDBアドバンスドエアロシステムC6速ミッションDモノフォルムバケットシートと、どれも熱い走りを支える必須アイテムである。特にBアドバンスドエアロシステムは高速での熱い走りに一役買うと約束出来るアイテムだと思う。
さて、インテリアに目を向けてみよう。ステアリング越しに左から水温計、タコメータ、スピードメータ、フューエルメータが並ぶ。V SPECUのタコメータは、3000rpm以下の回転数ピッチを狭める代わりに3000rpm以上の回転数ピッチを広げており高回転側の視認性を向上させている。
面白いのは、マルチファンクションディスプレイである。スロットル開度,インジェクター開弁率,過給圧,エンジン油温,電圧,エンジン水温,フロントトルク,吸気温,排気温の全9項目の情報を表示できる。このマルチファンクションディスプレイはドライバー側に12度傾けてあり、視認性にも配慮している。
GTRを走らせながらこのマルチファンクションディスプレイに目を向けると車の調子が一目で分かり、これがスポーツカーをドライブしているという心の高揚に繋がるのである。つまりとてもレーシーな雰囲気に浸ることが出来るのである。
又、このディスプレイはN1レースでもそのまま利用出来るように造られている。





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ROAD IMPRESSION
軽くアクセルをあおってみる。排気音が心憎いほどに胸を熱くする。クラッチをゆっくり上げていくとGTRは何のストレスもなくスルスルとスタートした。これは、非力な女性ドライバーであっても何ら躊躇することはないと想像する。実に扱い易いのである。
市街地走行であり、もちろんフルスロットが許される場所などないのだが、それでもGTRのレーシーな雰囲気に酔いしれることが出来た。これは前述したマルチファンクションディスプレイであり、スタート時の演出として耳に心地よく入ってくる排気音である。又、付け加えれば、カチッと決まるミッション、そしてガッチリと身体をサポートするシートである。
乗り心地は、これは好きな人でなければ、敬遠すると言っておこう。とにかく堅い足を堅いボディが受け止め、ショックアブソーバーが一生懸命それを吸収しようとしているのがよく分かるのである。これは乗りごこちが良いとか悪いとかの問題ではなく、これがR33GTRの上を行くR34GTRであると認めたオーナーが評価すれば良いことなのである。付け加えるとカーボンフードが奢られたVspecUは、Vspecに比較すると若干角が取れた乗りごこちになった。しかしながら、これはGTRとしての比較であって、一般の車の乗りごこちとは全く別物であると言っておく。
さて、ハンドリングであるが、ステアリングレスポンスは驚くほど良く、1785mm幅のボディをいとも簡単にコーナに向けることが出来る。(ヨーレートフィードバック電動SUPER HICASに拍手を贈ろう。)
又、コーナリング姿勢は、安心感に包まれたもので、4輪がしっかりと大地を捉え、破綻という言葉はGTR VspecUには無いかのごとくである。これは、ATTESA E-TS PRO(アクティブLSD総合制御)が大いに貢献しているといえる。(若干コーナーを攻めさせていただきました。ディーラさんありがとうございました。)
最後にディーラさんのご好意でR34GTR VspecUで高速走行という貴重な体験をしたので報告する。特徴的なのは加速感で、4輪で大地を蹴っているのがはっきりと体感できるのである。
それも4輪が微塵のロスなく、すべてのトルクが路面に伝達し、ボディを引っ張る様は、実に豪快であり、ドライバーに最大限の優越感を与えてくれる。
一点だけ気になったのが、高速直進性である。
どっしりと矢のような直進性を期待しすぎたからかステアリングに今ひとつ落ち着きが欲しいと感じた。
但し、これは、贅沢な悩みになるだろう。
街の試乗屋の私が、ほんのちょっと試乗しただけでR34GTRを丸ごと理解したような評価を下すわけには行かないが、この車であれば、町中を法定速度でゆっくり流したとしても、充分楽しめる雰囲気を持った車と断言できる。600万円あれば買いだ!!





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