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May.2002
ALFA147 IMPRESSION
(アルファ147試乗インプレッション)


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Alfa 147。『2001年度ヨーロピアン・カー・オブ・ザ・イヤー受賞』、最近触れた車の中でこれほどまでに私をワクワクさせ心に余韻を残した車はない。
エクステリアであるが145の面影を残しているのは唯一リアガラスの緩やかなV字形状のみである。145が直線基調であったのに対して、147は角がとれた印象となっている。フロントビュー,リヤビュー共に個性的でアルファとしての魅力に溢れている。
フロントの盾型グリルとV字シェイプは、名車「6C 2500ヴィラ・デステ」(1949年)を彷彿させ、このことこそアルファの伝統「スポーティーネス」継承の表現であると言う。この事実は、147を手にしたオーナーすべてにアルファの歴史と誇りに酔いしれる特権が与えられるということを意味する。なんとも心躍る贅沢な演出ではないか。
ここで参考までに145とのディメンションを比較してみると、全長×全幅×全高は、145が4065mm×1710mm×1425mmで147が4170mm×1730mm×1420mmであり、全長,全幅は、夫々+105mm,+20mm,全高は、-5mm低められている。ホイールベース,トレツド前,後は145が2540mm,1470mm,1440mm、147が2545mm,1510mm,1495mmで夫々+5mm,+40mm,+45mm拡大されている。
さてインテリアであるが、一つ一つのパーツすべてが生き生きとしていて、理屈抜きにとにかくワクワクさせてくれるのだ。先進的デザインでありながら、決して無機質ではなくドライバーを暖かく迎えてくれる。そんなデザインだ。インストルメントパネルには、左からスピードメータ、燃料計、水温計、タコメータが並ぶ。すべて6時位置0指針、指針&文字はオレンジ色で、否応無く走りへの期待感が高まる。
147の変貌ぶりは、スタイリング面だけでなく充実した装備面にも及んでいる。
足回りの安全装備から言うと、高級セダンクラスに搭載されているVDC(ビークル・ダイナミック・コントロール),ASR(アンチスリップ・レギュレーション),MSR(エンジンブレーキ・トルクコントロール)、これらすべての電子デバイスが標準で装備されているのである。快適装備では、デュアルゾーン式フルオートエアコン,BOSEサウンドシステム(8スピーカー+サブウーファー)&CDチェンジャーが標準。そして、ウィンドエアーバックも標準装備されている。
これだけの装備の充実を図りながら、車両本体価格は、145:269万に対して147:285万(3ドア)と+16万に抑えた点は、高く評価出来る。




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ROAD IMPRESSION
147のミッション形式は、156にも搭載されているATモード付5速シーケンシャル・トランスミッション(SELESPEED)である。
エンジン始動は、ブレーキを踏みながらキーを捻るとかかる。ブレーキを踏まないとエンジンは、始動しない。
一連の儀式は、156と同様である。
156と異なるのは、156ではステアリング左右のボタンでギヤチェンジを行うが、147ではこれがステアリング裏側に設けられたパドル式スイッチとなっている点だ。右側がシフトアップ、左側がシフトダウンでパドルを手前に引くことによってギヤチェンジが可能となる。
シフトアップ時にアクセルを少し戻してやるとスムーズに繋がる癖は、156と全く同様で、156のインプレでも申し上げたが、スムーズに運転する為にはドライバーが工夫しなければならないわけで、その余地を残してくれたアルファに感謝したい。又、何時いかなるシチュエーションにおいても瞬時にドライバーの意志に応えてくれる絶妙なシフトダウンは、SELESPEEDならではのドライブフィールを提供してくれる。
乗りごこちであるが、しなやかと言う表現がぴったりと思う。驚いたのは、コーナリング時においてもこの乗りごこちが変わらないことである。タイヤが路面をしっかりと捉えている、すなわち路面の凹凸にサスペンションがしなやかに追随していることを感じさせてくれるのである。4輪が路面に吸い付くようなコーナリングだ。このロードホールディング性能を追求した乗り味は、昨今の車にはない新次元のものと言っていい。この乗り味は156とも違うもので、上質感のあるものだ。このロードホールデイング性能をサーキットという場ではなく街乗り(合法スピード+α?!)で味わえるところが、Alfa147の不思議な魅力でもある。
SELESPEEDを駆使してワインディングロードを駆ければ、Alfa147の虜になること間違いなしだ。
アルファ独自のドライビングプレジャーを創造し続け、得られた回答の一つが、このAlfa147ではないだろうか。アルファ深化論の根底には、あくまでも人の感性を第一に置いた温もりのあるスポーツカーを作り続けたいという、限りない情熱が脈々と息づいているのである。
アルファ独自のフィロソフィーに大いなる拍手を贈りたい。


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